家相チェック
プランの検討段階で、家相のよい家かどうかをチェックします。
この家相チェックでは、プランを入力しながら随時気をつける内容をお知らせするので、家相に詳しくない方でも使いながら家相を学ぶことができます。また、設計したプランをチェックすることで、入力のやり直しや設計変更を少なくすることができます。
次の順序で家相をチェックします。
基本情報を設定するA211230_cks_sec01
- 「チェック」メニューから「家相チェック」を選びます。
- 「基本情報設定」ダイアログの「判定タイプ」を選びます。
- 家相方位盤の磁北、家族の干支などを設定します。
- 「OK」をクリックします。
画面左側に家相ウィンドウが表示されます。
メモ
- 家相ウィンドウの「基本情報設定」から、「基本情報設定」ダイアログを開くことができます。
- 家相ウィンドウの「入力ポイント」タブには、部屋や部品を入力するとき、家相に影響する内容を表示します。家相に影響のないデータを入力する時は、何も表示されません。
「基本情報設定」ダイアログの機能A211230_cks_sec02
判定タイプ | 判定の条件を選びます。 |
タイプ設定 | 判定タイプは、「判定タイプ設定」ダイアログで条件を設定します。 |
真北から磁北を求める | 家相方位盤の磁北を真北から求める際に設定します。 配置図、もしくは平面図に配置されている方位が真北を指している場合は、この項目をONにして偏角の値を設定します。 OFFのときは、方位マークの北が家相方位盤の磁北になります。 |
偏角 | 地域によって、磁北の角度が微妙に変化します。家相チェックを行う地域の磁気偏角を設定します。 |
国土地理院 磁気偏角一覧図 | 国土地理院サイトにある磁気偏角一覧図のリンクページを表示します。 インターネットに接続されている環境が必要です。 |
中心を求める階 | 2世帯住宅や集合住宅などで世帯ごとにチェックする場合に、チェックする対象の世帯がある階に変更します。 通常は、1階に設定してください。 同じ階で世帯を分離している場合は、「範囲」で世帯の住居区域をチェックする範囲として入力します。 |
家の中央部半径 | 家相方位盤の中心円の半径値を設定します。 一般的な住宅で使用する家相方位盤の中心円は、半径2mとされています。規模の大きい住宅の場合は、中心円を大きくする必要があります。家が小さい場合も、最低1mは必要です。 |
家族の干支 | 「判定タイプ設定」ダイアログの「十二支方位」がONのときに設定できます。 家族の干支にあたる項目をONにします。 |
干支を自動計算する | 家族の干支が分からない場合は、家族の生年月日を入力して、干支を自動設定します。 本プログラムでは、立春を2月4日として干支を自動設定しています。年によって立春の日付(2月3日~6日)が異なります。誕生日がこの期間にあたる場合は、生まれ年の立春の日付を確認して干支を設定してください。 |
「判定タイプ設定」ダイアログの機能A211230_cks_sec03
タイプ | タイプを切り替えてからチェックする内容を変更し、「上書保存」で保存します。 |
鬼門 | 表鬼門・裏鬼門に、不浄物などが入力されていないかをチェックするときは、ONにします。家相方位盤の表鬼門・裏鬼門を塗り潰すときは「塗り潰し」をONにします。 |
家の中央部 | 家の中央部(重心)に不浄物などが入力されていないか |
十二支方位 | 家族の干支による方角に不浄物などが入力されていないか |
その他 | トイレ・浴室の窓の有無、ビルドイン車庫の有無、仏壇の位置などを、チェック結果時に表示して、確認漏れがないようにしたい場合は、チェックする項目をONにします。 |
火気の範囲 | 「火/水」で入力した火気の範囲を塗り潰すには「塗り潰し」をONにします。 |
水まわりの範囲 | 「火/水」で入力した水まわりの範囲を塗り潰すには「塗り潰し」をONにします。 |
「鬼門」タブ |
「判定条件」の「鬼門」がONのときに設定できます。表鬼門・裏鬼門をチェックする「玄関」「欠け・張り」「火気」「水まわり」をONします。 表鬼門・裏鬼門に玄関がないか、建物の構え(外郭)の出っ張りと引っ込み部分、入力した火気・水まわりの範囲が表鬼門・裏鬼門にかかっているかをチェックします。 |
「家の中央部」タブ | 「判定条件」の「家の中央部」がONのときに設定できます。家の中心をチェックする「階段」「吹抜」「火気」「水まわり」をONにします。 階段、吹抜、入力した火気・水まわりの範囲が家相方位盤の中心円にないかをチェックします。 |
「十二支方位」タブ | 「判定条件」の「十二支方位」がONのときに設定できます。家族の干支による方位をチェックする「玄関」「火気」「水まわり」をONします。 家族の干支の方角に玄関、入力した火気・水まわりの範囲がないかをチェックします。 |
「その他」タブ | 「判定条件」の「その他」がONのときに設定できます。 自分で確認すべき内容として、チェックの判定結果にあげておきたい項目をONにします。家相ウィンドウの「判定表示」タブの「アドバイス表示」をONにすると、ONの項目のアドバイスが判定結果に表示されます。 |
上書保存 | 「タイプ」で選択されているタイプに対して、現在の設定で更新します。 |
複写 | 「タイプ」で選択されているタイプに、指定したタイプの条件を複写します。 |
家相方位盤を配置するA211230_cks_sec04
- 「方位盤」をクリックします。
または、「方位盤」メニューから「家相方位盤自動配置」を選びます。 - ダイアログの「OK」をクリックします。
[中心を求める階]の方位盤位置を再計算する 間取りを変更したときや、「基本情報設定」ダイアログの「中心を求める階」を変更したときは、ONにして再計算します。
現在表示されている家相方位盤の位置を変えたくないときは、OFFにします。
メモ
- 「基本情報設定」ダイアログの「中心を求める階」で指定した階に、家相方位盤を配置してください。
他階で指定すると、「チェック実行」で家相方位盤の位置が変わります。家相方位盤は「中心を求める階」で自動計算、もしくは指定した位置に再配置されます。 - 家相方位盤を任意の位置に置きたいときは、「方位盤」メニューの「家相方位盤配置」で方位盤の中心を指定します。
「範囲」で入力した範囲から家相方位盤の大きさを自動設定する場合は、「半径を自動計算する」をONにします。 - 家相方位を確認しながら間取りを入力するには、新規物件で家相ウィンドウパネルを開き、「範囲」で建物の領域をおおまかに入力してから、「方位盤」メニューの「家相方位盤配置」で家相方位盤を配置し、間取りを入力していきます。
火気・水まわりを入力するA211230_cks_sec05
家相チェックの判定に必要な火気と水まわりは、図面から自動で判定することはできません。そこで、火気と水まわりのある範囲を入力する必要があります。
- 「火/水」をクリックします。
- ダイアログで入力するタイプをONにします。
- 範囲をクリックします。
メモ
- 火気・水まわりの指定
火気の指定 ガスレンジ・IHヒーター コンロ部分のみ指定します。 給湯器・ボイラー・薪ストーブ・暖炉など 全体を指定します。 水まわりの指定 トイレ 部屋全体を指定します。 浴槽 浴槽部分のみ指定します。 キッチン シンク部分のみ指定します。 浄化槽 全体を指定します。 排水管 指定しません。最短距離で建物の外に出し、玄関の前を横切らないように注意してください。 洗濯機・洗面台・掃除用流し・立ち上がり水洗・点検用の汚水桝など 水まわりチェック対象ではありませんので、指定する必要はありません。
チェックを実行するA211230_cks_sec06
「チェック実行」をクリックして、家相チェックを実行します。家相ウィンドウの「判定結果」タブに結果が表示されます。
判定結果をクリックすると、ウィンドウ下部にアドバイスが表示され、CAD画面で該当箇所が選択されます。
メモ
- 判定結果をExcelに出力するには、判定結果の箇所で右クリックして「Excel」を選びます。
- 家相方位盤を付けて平面図を出力したい場合は、図面印刷にて平面図の属性変更で「家相方位盤」をONにしてください。
チェックの判定基準A211230_cks_sec07
部屋 | 判定基準 |
玄関建具 | 建具長さの1/3以上が凶方位にかかっているかどうか |
玄関 | 部屋面積の1/3以上が凶方位にかかっているかどうか |
キッチン | 部屋面積の1/4以上が凶方位にかかっているかどうか ※ 入力した火気・水まわりが部屋内にある場合、部屋面積ではなく火気・水まわりの領域でチェックします。 |
トイレ | 部屋面積の1/3以上が凶方位にかかっているかどうか ※ 入力した水まわりが部屋内にある場合、部屋面積ではなく水まわりの領域でチェックします。 |
浴室 | 部屋面積の1/2以上が凶方位にかかっているかどうか ※ 入力した水まわりが部屋内にある場合、部屋面積ではなく水まわりの領域でチェックします。 |
階段室 | 家の中央部に少しでもかかっているかどうか ※ 階段シンボルが入力されている場合、部屋ではなく階段シンボルでチェックします。 ※ 階段室に窓があれば、無難な相となります。 |
吹抜 | 部屋面積の1/3以上が凶方位にかかっているかどうか |
シンボル | 判定基準 |
階段(踊り場) | 家の中央部に少しでもかかっているかどうか ※ 部屋に窓があれば、無難な相となります。 |
火気 | 凶方位に少しでもかかっているかどうか |
水まわり | 水まわり領域の1/3以上が、凶方位にかかっているかどうか |
二世帯住宅や集合住宅をチェックするにはA211230_cks_sec08
二世帯住宅や集合住宅の家相チェックの行うには、対象となる住居区分をチェックする必要があるため、「範囲」をクリックしてチェックする範囲を指定します。その後、「方位盤」で方位盤を自動配置します。チェック範囲から中心点が算出され、家相方位盤が配置されます。
家相建築の考えについてA211230_cks_sec09
家相は家相学としての歴史があり、現在の住宅環境学につながる考え方を含むものです。
家相建築設計事務所の佐藤秀海氏が提唱する「家相建築」の考えは、設備の進化や家族の役割の変化を考慮した「現代版家相」とも言えるものです。
現代における家相では、住宅建設に最新の技術や設備を取り入れた上、便利さや効率だけを求めるのではなく、降り注ぐ日光やさわやかな風、大地の恵みとのバランスを考えたプランニングが必要とされています。
より快適で健康な住まいを求め、人間にとって本当の安らぎと幸せを実現するための知恵が「家相建築」です。