【周辺地域情報】立地条件設定
建設地の周辺状況により、太陽光・太陽熱エネルギーや自然風などの自然エネルギー利用の可能性は大きく変わります。
敷地周辺の立地条件に適した要素技術を選択して適用することが大切です。
3つの立地条件(自然風利用に関する立地条件、太陽光利用に関する立地条件、日射熱利用に関する立地条件)に対して、立地1~3のどれに該当するか選択してください。
【自然風利用に関する立地条件】
立地1 | 自然風の利用が困難な過密・高層型の立地(区域建蔽率が30%超) |
立地2 | 自然風の利用に工夫が必要な過密型の立地(区域建蔽率が20%超~30%以下) |
立地3 | 自然風の利用が容易な郊外型の立地(区域建蔽率が20%以下) |
区域建蔽率とは
「区域建蔽率」とは、建築基準法等で用いられる「建蔽率」を準用して、自然風利用の可能性に関連する敷地周辺の密集度を判断するために定義された指標です。
建設地を中心とした直径50mの円の内側に存在する建物等の建築面積と、計画建物の建築面積を加算した値を区域建蔽率を求めるための区域内の建築物の建築面積とみなします。
「区域内の建築物の建築面積」/「直径50mの円の面積(1963.5㎡)」×100 が区域建蔽率となります。
例1
※ 図中の数字は区域内にある建築物の算入対象部分の面積(㎡)を示す。
区域内の建築物の建築面積
=建物1~9の建築面積+計画建物の建築面積
=(52+136+79+59+106+7+74+66+8)+128
=715㎡
区域面積=1963.5㎡
区域建蔽率=区域内の建築物の建築面積/区域面積
=715/1963.5
=0.3641
=36.4% > 30% (立地1)
例2
※ 図中の数字は区域内にある建築物の算入対象部分の面積(㎡)を示す。
区域内の建築物の建築面積
=建物1~6の建築面積+計画建物の建築面積
=(21+88+4+82+6+24)+146
=371㎡
区域面積=1963.5㎡
区域建蔽率=区域内の建築物の建築面積/区域面積
=371/1963.5
=0.1889
=18.9% ≦ 20% (立地3)
【太陽光利用に関する立地条件】
立地1 | 太陽光の利用が困難な過密・高層型の立地(近隣に高いビルが建っている) |
立地2 | 太陽光の利用に工夫が必要な過密型の立地(近隣に計画建物より高い建物が建っている) |
立地3 | 太陽光の利用が容易な郊外型の立地(近隣に計画建物より低い、または同等の高さの建物が建っている) |
【日射熱利用に関する立地条件】
立地1 | 日照障害が大きい地域(50%程度)(3時間以上日照が得られる) |
立地2 | 日照障害が少ない地域(25%程度)(5時間以上日照を得られる) |
立地3 | 日照障害の影響がない地域(0%程度)(終日日照を得られる) |
※省エネ地域ごとの日射熱利用に関する立地の目安。
1(Ⅰa)地域、2(Ⅰb)地域、3(Ⅱ)地域、4(Ⅲ)地域の目安 | |
立地3 | 1階南面の開口の南側敷地境界からの離れが10m以上 |
※立地1、2は効果が期待できないので無効、立地3のみ有効 |
5(Ⅳa)地域、6(Ⅳb)地域の目安 | |
立地1 | 1階南面の開口の南側敷地境界からの離れが5.5m未満 |
立地2 | 1階南面の開口の南側敷地境界からの離れが5.5m以上7.0m未満離れている |
立地3 | 1階南面の開口の南側敷地境界から離れが7.0m以上 |
7(Ⅴ)地域、8(Ⅵ)地域の目安 | |
立地1 | 1階南面の開口の南側敷地境界からの離れが5.0m未満 |
立地2 | 1階南面の開口が南側敷地境界からの離れが5.0m以上6.0m未満 |
立地3 | 1階南面の開口が南側敷地境界からの離れが6.0m以上 |