屋根線属性設定/屋根線個別変更
屋根の各辺には属性(その他、軒先、けらば、棟木、谷木、隅木、妻壁取り合い、下屋取り合い、鉛直屋根といった情報)があります。これを屋根線といいます。
屋根線属性が正しくないと、棟瓦や妻壁が配置されなかったり、けらばや軒先の厚みが表現されません。
屋根線属性を自動設定するA231000_hzo_sec01
屋根の配置状態から、屋根線を自動設定します。
- 「編集」メニューから「屋根線属性設定」の「屋根線属性設定」を選びます。
「屋根編集」をクリックして「屋根編集」ダイアログから同コマンドを選んでも同様です。 - 屋根線を自動設定する屋根をクリックします。
- ダイアログの「OK」をクリックします。
軒線からの逃げ 屋根線に「下屋取合い」を自動設定するための検索距離を入力します。
設定した距離に直上階の軒線がある(含まれる)と、その屋根線の属性は「下屋取合い」になります。選択された屋根に妻壁を配置する 屋根線属性が「妻壁取合い」となる位置に妻壁を自動配置します。
(詳しくは「妻壁を自動配置するには」を参照)
メモ
- 妻壁が配置されている、妻壁の素材を変更している場合、「選択された屋根に妻壁を配置する」をOFFにしてください。ONだと、妻壁を再配置してしまいます。
屋根線を個別に設定するA231000_hzo_sec02
「屋根線属性設定」の自動設定ではなく、屋根線1つ1つ属性を確認して変更したい場合は、個別に変更します。
- 「編集」メニューから「屋根線属性設定」の「屋根線個別変更」を選びます。
- 屋根線を設定する屋根をクリックします。
- 「屋根線個別変更」ダイアログの「屋根情報一覧」で、変更する屋根線を選び、「線属性」で属性をクリックします。
屋根線は番号(001:~)で表示され、CAD画面の屋根線にその番号が表示されます。現在ダイアログで選択している屋根線には、CAD画面で矢印が表示されます。 - 変更が完了したら、「OK」をクリックします。
メモ
- 屋根線属性が「妻壁取合い」となる位置に妻壁を自動配置したいときは、「選択された屋根に妻壁を配置する」をONにします。
(詳しくは「妻壁を自動配置するには」を参照) - 手順2で屋根を複数選択した場合、ダイアログに「スキップ」が表示されます。
OK 変更した屋根線を有効にして、次の屋根の設定に移るときは「OK」をクリックします。
最後の屋根の設定で「OK」をクリックすると、ダイアログを閉じて、妻壁自動配置の処理に移ります。スキップ 設定中の屋根線を変更せず、次に屋根にスキップしたいときに「スキップ」をクリックします。 中止 途中で屋根線属性の処理を中止したいときに、「中止」をクリックします。ただし、その直前まで「OK」ボタンで変更した屋根線は有効です。
屋根線属性の種類A231000_hzo_sec03
屋根線属性は、屋根に付く部材(妻壁、棟瓦、のし瓦、パラペット)を自動配置するときに参照されます。
また、立体、断面データの屋根の表現も屋根線属性によって異なります。
屋根線 | 設定する屋根の部分 | 影響 |
その他 | 屋根を分割して入力する場合の継ぎ目などとする部分 | 図面:屋根線は、出力ペン(点線)で表現 |
軒先 | 軒先となる部分 | 立体:軒先厚の表現、パラペットの自動配置の条件となる |
けらば | けらばとなる部分 | 立体:けらば厚の表現 図面:けらばの葺材押さえの表現、パラペットの自動配置の条件となる |
棟木 | 屋根同士が接する一番高い部分 | 図面:棟木の葺材押さえの表現、棟瓦の自動配置の条件となる |
腰折 | 折り屋根のように、同じ流れ方向で勾配が変わる部分 | |
隅木 | 屋根同士が接する部分が隅となる部分 | 図面:隅木の葺材押さえの表現、棟瓦の自動配置の条件となる |
谷木 | 屋根同士が接する部分が谷となる部分 | 図面:谷木の葺材押さえの表現 |
妻壁取合い | 同じ階に複数の屋根がある場合、低い方の屋根の躯体面となる部分 | 立体:妻壁の自動配置の条件となる 図面:のし瓦の自動配置の条件となる |
下屋取合い | 下屋と上階躯体(上階区画)が接する部分 | 図面:のし瓦の自動配置の条件となる |
鉛直屋根 | 屋根を鉛直におろす部分(高い方の屋根で設定) | |
屋根線属性を「鉛直屋根」とした場合、鉛直部分の仕上、下端高などは、屋根の属性変更ダイアログで設定します。 |
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円弧接続 | カマボコ屋根やむくり屋根のように、円弧形状の屋根同士が接する部分 |
メモ
- 「変形」メニューの「領域合成」で屋根を合成する、「汎用分割」で屋根を分割するなど、屋根領域を変形すると屋根線の一部が「その他」になります。変形した際は、必ず屋根線属性を確認してください。
妻壁を自動配置するにはA231000_hzo_sec04
「編集」メニューの「屋根線属性設定」の「屋根線属性設定」または「屋根線個別変更」を使って、「選択された屋根に妻壁を配置する」をONにします。
屋根線属性が「妻壁取合い」となる位置に妻壁(屋根の妻側用の外壁仕上)が自動配置されます。
メモ
- すでに妻壁が配置されていると、削除の確認画面が開きます。
はい 既存のものを削除して、再配置します。 いいえ 既存のものを削除せずに配置します。
このとき、妻壁取り合いの位置が変わっていない場合は、既存の妻壁取り合いの位置に妻壁が重複して配置されます。不要な妻壁を個別に削除してください。 - 屋根線が「妻壁取合い」になっているのであれば、「シンボル」メニューの「妻壁」の「妻壁自動配置」でも自動配置できます。
- 妻壁の初期値は、「物件初期設定:外部標準-外部標準」で設定されている外部標準マスタの外壁仕上となります(「素材を設定する」がOFFの場合)。
- 下屋に納まる小屋裏収納を上階で入力している場合、小屋裏収納(部屋タイプ「小屋裏収納」)を除いた領域を考慮して下屋との隙間にも妻壁が配置されます。
1辺に複数の屋根線属性を持たせるにはA231000_hzo_sec05
屋根の自動配置ではなく、屋根を個別に入力、または屋根を変形して、次のように1つの屋根線が「妻壁取合い」になることがあります。この場合、屋根の両側は「軒先」が表現されません。
この屋根に対して、汎用コマンドの「変形」メニューの「領域変形」で、屋根線上と躯体面の交点に頂点を追加します。
頂点を追加すると、屋根線の設定箇所も追加され、1辺に対して「軒先」と「妻壁取合い」の複数の属性を持つことができます。