「平面図で内窓がある場合、内窓付きとして配置」について
内窓の熱貫流率、日射熱取得率について
内窓付きの窓は二重窓の扱いになり、熱貫流率、日射熱取得率の算出方法は通常の窓と異なります。
「計算式による」または「外窓と内窓の組み合わせ仕様」から指定します。
「平面図で内窓がある場合、内窓付きとして配置」について
ONの場合
自動立ち上げ時に、平面図で内窓を取り付けてある窓について外皮性能計算で内窓付きの窓として熱的境界を配置します。
熱的境界(建具)の「内窓付き」がONになります。
● 計算式による
外窓と内窓の性能値から、二重窓等の計算式により熱貫流率、日射熱取得率を算出します。
ここでは、二重窓の内窓の仕様を設定します(外窓の仕様は通常建具の仕様が設定されます)。
注意
- 計算式から求める場合、外窓はメーカー試験値、内窓は仕様値の組み合わせで計算した場合も認められるか評価機関に確認してください。認められない場合は、外窓も内窓も仕様値を設定して計算してください。
● 外窓と内窓の組み合わせ仕様
サッシメーカー等が提供している二重窓の熱貫流率、日射熱取得率の値を使用します。「ATZERO仕様」の指定となり、3Dカタログ仕様は指定できません。
熱貫流率は「断熱仕様選択」ダイアログの「内窓付き建具(外+内)」グループから、日射熱取得率は「「開口部仕様選択」ダイアログの「内窓付き(外+内)」タブから選択します。
注意
- 「内窓付き建具(外+内)」グループの熱貫流率、「内窓付き(外+内)」の日射取得率は、必要に応じて使用するメーカーの性能値に変更・追加してください。
- 申請時には、サッシメーカー等が提供している二重窓の熱貫流率と日射熱取得率の組み合わせ表を添付してください。
OFFの場合
自動立ち上げ時に、平面図に内窓が取り付けてある窓についても、内窓が無い通常の窓として熱貫流率、日射熱取得率を設定します。
熱的境界(建具)の「内窓付き」がOFFになります。
熱的境界(建具)で「内窓付き」をONにすると、内窓付き窓として計算することができます。
参考:二重窓の計算式について
二重窓の熱貫流率の計算式 |
Ui | : | 二重窓の熱貫流率(W/m2K) |
Ui,ex | : | 二重窓における外窓の熱貫流率(W/m2K) |
Ui,in | : | 二重窓における内窓の熱貫流率(W/m2K) |
Ai,ex | : | 二重窓における外窓の伝熱開口面積(m2) |
Ai,in | : | 二重窓における内窓の伝熱開口面積(m2) (Ai,exとAi,inは等しいと見なす) |
Ri,s | : | 二重窓における外気側と室内側の表面熱伝達抵抗の和(m2K/W)= 0.17 |
ΔRi,a | : | 二重窓における二重窓中空層の熱抵抗(m2K/W)= 0.173 |
※ 付属部材について
付属部材なしの二重窓の熱貫流率を求め、この値に付属部材の補正を行います。
外窓、内窓のそれぞれに付属部材は設定しません。
二重窓の日射熱取得率の計算式
η | : | 二重窓の垂直面日射熱取得率 |
η1 | : | 二重窓の外窓の垂直面日射熱取得率 |
η2 | : | 二重窓の内窓の垂直面日射熱取得率 |
γf | : | 二重窓の全体の面積に対するガラス部分の面積の比
|
内窓及び外窓の両方の枠が木製建具又は樹脂製建具の場合は0.72 | ||
それ以外の場合は0.80 |
※ ガラス装飾について
「外付ブラインド」の場合は外窓の日射熱取得率に含め、「和障子」の場合は内窓の日射熱取得率に含めます。
外窓、内窓の両方にガラス装飾は設定しません。
参考文献
(国研)建築研究所 建築物のエネルギー消費性能に関する技術情報