プログラム名 外皮性能計算 Ver. Ver.8 ID Q560185 更新日 2021/11/30

Q:トップライトがあるときの天井断熱の外皮性能計算について教えてください。

A:熱的境界(天井)の面積からトップライト部分(水平投影面積)を削除します。
また、天井からの立ち上がりにも断熱が必要であるため、熱的境界(壁・妻壁)を入力します。
※ トップライトの天井開口にもよりますが、立ち上がり形状は複雑になるためモデル化して熱的境界(壁・妻壁)を入力します。ここでは次図のようにモデル化したものとして解説します。

熱的境界(天井)の面積からトップライト部分の水平投影面積を削除する

開口する天井や屋根が勾配付きか否かに関わらず、熱的境界(天井)から削除する面積は、屋根伏図のトップライトの位置ではなく、天井伏図に反映されたトップライトの水平投影面積となります。まず、天井伏図のトップライトを反映した天井仕上をバック表示して、削除する開口面積を計測します。

  1. 「レイヤ表示・検索設定」で「参照(建具)」だけを非表示にします。
  2. 「バック図面表示」で「2階 天井伏図」をバック表示します。
  3. 2階 天井伏図のバック図面を参照して、「情報」メニューの「多点(面積)計測」で開口面積を計測します。
  4. 熱的境界(天井)を属性変更し、「開口面積」に計測した面積を入力します。
  5. 「レイヤ表示・検索設定」で「参照(建具)」の表示をONに戻します。

メモ

  • 熱的境界(天井)の属性変更ダイアログの「開口面積」は、「U値シミュレート」の「開口」に「△」で表記されます。また、この開口面積は、外皮面の立体には反映されません。
  • 屋根断熱の場合は、熱的境界(屋根)の開口面積にトップライトの開口面積が自動的に反映されます。

立ち上がり部分の熱的境界を入力する

この操作を行う前に、手計算にて立ち上がり部分4面の仕上面積(高さ・長さ)を求める必要があります。
次に、4面に四角形の熱的境界(壁)を入力、2面に側面の三角形部分に熱的境界(妻壁)を入力します。
(ここでは、次の寸法を使って解説します)

  1. 2階を開いて、「境界」メニューから「熱的境界(壁・妻壁)」を選びます。
  2. ここでは、「熱的境界(壁)」ダイアログの「下端高」に「2430」、「高さ」に「860」に変更します。
    ※ 下端高=天井高2400㎜+2F床厚30㎜=2430㎜(SL基準)
  3. 小屋裏となる壁の方位係数は「1.0」で計算するため、「方位」を「上面」に変更します。
    ※ 1階下屋の場合は、「東」など8方位を設定してください。
  4. 熱的境界(壁)の始点と終点をクリックします。
  5. 続けて、西面、北面に熱的境界(壁)を入力します。
  6. ダイアログの「高さ」を「1205」、「方位」を「上面」に変更して、東面に熱的境界(壁)を入力します。
  7. ダイアログの「妻壁」をクリックして、入力方向に応じて妻壁の形状を選びます。
  8. 「下端高」を「290」、「高さ」を「345」、「方位」を「上面」に変更して、南面に熱的境界(妻壁)を入力します。
    ※ 下端高=860-(軒高-天井高-2F仕上厚)=860-(3000-2400-30)=290(軒高基準)
  9. 妻壁の形状に変更して、北面に熱的境界(妻壁)を入力します。

メモ

  • 「編集」メニューの「屋根高さ計測」の「屋根高さ計測」を使うと、指定した位置の屋根の勾配と高さ(構造下端)を計測できます。