プログラム名 外皮性能計算 Ver. Ver.8 ID Q564035 更新日 2022/06/15

Q:2021年4月から外皮計算で基礎部分の評価が変更になるが、ARCHITREND ZEROでは対応できますか?

A:ARCHITREND ZERO Ver8で2021年4月からの「土間床と基礎立ち上がりの熱損失は別々に評価」に対応しました。 ただし、2021年4月からも当面の間、従来の評価方法が使用可能なため、その場合は評価方法を「土間床等外周部と基礎壁を一体」にして計算します。

改正前後の評価方法

    【改正前】
    土間床と基礎立上り(400㎜まで)の熱損失を合わせて評価する。
    【改正後】
    土間床と基礎立上りの熱損失は別々に評価する。

    参考文献:国土交通省 住宅省エネルギー技術講習テキスト 基準・評価方法編 (P.152)
     2.土間床等の外周部の線熱貫流率https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/shoenehou_assets/img/library/r2text_standard.pdf

    ※令和4年4月対応版「ARCHITREND ZERO Ver8.1」にて、土間床外周部と基礎壁を別々で評価する場合の土間床等外周部線熱貫流率が変更になり、変更後の値で計算するように対応しました。
    ※ 国立研究開発法人建築研究所ホームページ内「平成 28 年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)」の「第三章 暖冷房負荷と外皮性能 第三節 熱貫流率及び線熱貫流率」R04.04.01公開より
    https://www.kenken.go.jp/becc/documents/house/3-3_220401_v18_rireki.pdf (P3-3-11)

    土間床上端が地盤面より高い場合の土間床等の外周部の線熱貫流率
    (令和4年4月以降は土間床上端と崖の底部の差が1m 以上の場合は含まない)
    土間床上端と地盤面との差 H1(m)土間床等の外周部の線熱貫流率(W/mK)
    H1≧ 00 1.57(Ver8.0)⇒ 0.99(Ver8.1)
    土間床上端が地盤面より低い場合の土間床等の外周部の線熱貫流率
    土間床上端と地盤面との差 E(m)
    (表は地盤面からの下がり寸法)
    土間床等の外周部の線熱貫流率(W/mK)
    0>E≧ -0.051.57(Ver8.0)⇒ 0.98(Ver8.1)
    -0.05>E≧ -0.502.11(Ver8.0)⇒ 1.47(Ver8.1)
    -0.05>E≧ -0.502.37(Ver8.0)⇒ 1.70(Ver8.1)
    -1.00>E≧ -2.002.65(Ver8.0)⇒ 1.95(Ver8.1)
    -2.00>E≧ -5.003.04(Ver8.0)⇒ 2.43(Ver8.1)
    -5.00>E3.50(Ver8.0)⇒ 3.24(Ver8.1)

土間床等外周部と基礎壁を別々の場合の外皮面積について

基礎断熱の場合

  • 外壁面積
    基礎断熱における外壁面積は、基礎天端から上側の土台等を含む外壁の面積になります。
  • 基礎壁面積
    基礎壁面積は、土間床上端が地盤面より高い場合は、土間床上端から上部が基礎壁面積になります。
    土間床上端が地盤面より低い場合は、地盤面から上部が基礎壁面積になります。

メモ

  • ドライエリアがある場合
    ドライエリア(空堀)に面する基礎壁は地上階と同様に、土間床上端から上部が基礎壁面積になります。自動配置時にはドライエリア(空堀)を判断できないので、自動立ち上げ後、属性変更し、下端高を-2000、高さを2350など適切な値に変更してください。
  • 基礎の評価方法によって、「自動配置」や「熱的境界(基礎)」データの入力時、「ツール」メニューの「部材配置」の初期値を設定する「専用初期設定:壁・階間・構造熱橋」の「壁」の表示が違います。

床断熱の場合

  • 外壁面積
    床断熱の住宅において、浴室や玄関などのように部分的に基礎断熱になっている場合、通常は基礎断熱と同様に外壁面積は(B)の部分となりますが、※印の土台部分は全体の熱損失に与える影響が小さいと考えられる為、加算しなくてもよく、外壁面積を(A)の部分として簡略化することもできます。
  • 基礎壁面積
    玄関等で、仕上面が土間床上端より上部にある場合も、土間床上端から上部が基礎壁面積になります。