専用初期設定:性能表示
性能表示の等級、耐力壁線の条件、準耐力壁等の各部の高さの初期値などを設定します。
性能等級を確認するにはA510220_ssh_sec01
性能表示の耐震、耐風、耐積雪の等級は、「性能等級」で確認します。「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」で設定した等級が表示されます。
この等級によって、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」の各必要壁量の値が切り替わります。
メモ
- 「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」の「耐震等級」または「耐風等級」が「1等級」の場合は、基準法の等級となるため、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」での各設定は無効になります。
- 「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」を変更した場合は、一度「OK」で設定を閉じないと、変更した等級が反映されません。
- 耐積雪の等級は、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」の「積雪」で「多雪区域」を選択している場合に表示されます。
なお、木造壁量計算の耐積雪は等級1だけで、性能表示の等級2(多雪区域のみ)には対応していません。等級2を満たすための基礎のチェック・横架材のチェックは、木造構造計算にて対応してください。
耐力壁線の条件を変更するにはA510220_ssh_sec02
耐力壁線の自動配置やチェックの条件は、「耐力壁線」で設定します。
「性能表示モード」の以下のコマンドで使用します。
自動配置 | 「性能」メニューの「耐力壁線等自動配置」 |
チェック | 「性能」メニューの「耐力壁線」、または属性変更での「耐力壁線チェック」 |
「床倍率」メニューの「床倍率判定表」の「耐力壁線チェック」 ※ 壁量計算表で「床倍率判定表」を配置するときも同様 |
合算による補正壁量
耐力壁線の条件を満たさない壁線から1m以内にある耐力壁は、その壁線上にあるとみなして存在壁量を合算する場合は、「合算による補正壁量」をONにして補正方法を選びます。
OFFの場合は合算しません。
自動 | 耐力壁線の自動配置や耐力壁線チェック時に、耐力壁線の合算を自動で行います。 |
手動 | 耐力壁線を入力したり、耐力壁線の属性変更で補正の範囲を設定することで、耐力壁線チェック時に合算してチェックします。 |
また、補正の条件を設定します。
分割して両側の耐力壁線に補正しない | 耐力壁線の補正で、同一通りの耐力壁を別々の耐力壁線に補正することを禁止する場合はONにします。このとき、下図のB通りにある耐力壁の分割補正はできなくなります。 |
壁量の大きいものから順に合算する | 耐力壁線の補正で、存在壁量の大きいものから順に合算する場合はONにします。◎の条件を満たした時点で合算が終了します。 OFFの場合は、左下から耐力壁を検索して順に合算します。 |
メモ
- 耐力壁線となる条件と判定結果については、「耐力壁線となる条件」を参照してください。
- 耐力壁線の補正によって拾われた耐力壁は、耐力壁線チェック表において( )で表示されます。
耐力壁線の長さで小区画を計算する(特殊形状)
耐力壁区画を自動配置するときに、耐力壁線のある通りで区画を区切る場合はOFF、耐力壁線で区切る場合はONにします。
また、この設定によって、同じ通りに耐力壁線が2つ以上あるケースにおいて、耐力壁線チェックでの存在壁量の計上と判定方法が変わります。
OFFの場合は同じ通りの耐力壁線をまとめて計算し、ONの場合はそれぞれの耐力壁線で計算します。
メモ
- 「耐力壁線の長さで小区画を計算する(特殊形状)」をONにしても、自動配置で意図する耐力壁線にならない場合は、耐力壁線の追加入力や長さ調整の後、耐力壁区画だけを再配置します。
準耐力壁等の寸法などを変更するにはA510220_ssh_sec03
準耐力壁、腰壁等(たれ壁・腰壁)の高さの初期値は、「準耐力壁等」で設定します。
準耐力壁とは、横架材間に面材が貼られておらず、横架材間で一部の力しか伝達できない壁を指します。
腰壁等とは、腰壁・たれ壁になっており、横架材間に面材が貼られておらず、横架材間で一部の力しか伝達できない壁を指します。
最大長さ | 腰壁等(たれ壁・腰壁)とみなす最大長さを設定します。 |
横架材の内法寸法 | 準耐力壁等の横架材内法寸法の初期値を階ごとに設定します。 「性能表示モード」の「準耐力壁等自動配置」や「準耐力壁等」で入力する準耐力壁等に有効です。 |
下地貼高 | 準耐力壁等の下地貼高さの初期値を階ごとに設定します。 「性能表示モード」の「準耐力壁等」で入力する準耐力壁等に有効です。 |
開口高補正 | 平面図の開口部高さを準耐力壁等の算定用開口高として補正する場合は、ONにして「開口高」に補正時の高さを入力します。 平面図の開口部高さをそのまま使用する場合はOFFにします。 「性能表示モード」の「準耐力壁等」で入力する準耐力壁等に有効です。 |
メモ
- 開口高を補正した場合は、大きい値で丸められます。
例えば、「腰高窓(中)以内」の値より大きく「腰高窓(大)以内」の値以下の開口高を補正した場合、算定用開口高は「腰高窓(大)以内」の値となります。
なお、「掃出・ドア」の値以上の開口高の場合、算定用開口高は「掃出・ドア」の値となります。
火打構面のチェック方法を変更するにはA510220_ssh_sec04
火打構面のチェック方法には2つあり、「火打構面チェック」で選択します。
耐力壁区画 | X方向、Y方向の耐力壁区画ごとに判定します。 「性能表示モード」の「性能」メニューの「火打」「火打(複数)」で仕様を設定して火打を入力し、その存在床倍率で平均存在床倍率を計算します。ただし、耐力壁区画に入力されている火打材のうち、最小の存在床倍率が使用されます。 |
火打構面 | 火打構面の区画ごとに判定します。 「性能表示モード」の「性能」メニューの「火打構面」で火打構面と火打を入力します。「性能」メニューの「火打」「火打(複数)」で個別に火打を入力する際、仕様を設定することはできません。火打が入力されている火打構面の存在床倍率で平均存在床倍率を計算します。 |
火打が配置されているとみなして計算する
「火打構面」を選択した場合に表示されます。
火打の位置はまだ特定できないが、条件を満たす火打が配置されているものと仮定して床倍率チェックを行いたい場合はONにします。
このとき、水平構面図では、1本あたりの負担面積で火打の本数を算出して火打構面の仕様が表記されます。
メモ
- 「火打が配置されているとみなして計算する」がONのとき、「性能表示モード」の「性能」メニューの「床小屋伏図-火打読込」「火打」「火打(複数)」による火打材の入力はできません。また、入力されている火打は無視されます。
- 水平構面図は、壁量計算表の「性能」メニューの「床倍率判定」の「水平構面図」で配置できます。