専用初期設定:必要壁量-性能表示
性能表示の必要壁量について設定します。
この設定を行う前に、「等級・外力設定」で「耐震等級」「耐風等級」を確認してください。
「耐震等級」または「耐風等級」が「1等級」の場合は、基準法の等級となるため、性能表示の各設定は無効になります。
地震力に対する性能表示必要壁量を設定するにはA510155_ssi_sec01
地震力に対する性能表示必要壁量を求めるための倍率は、次の設定から決定します。
物件初期設定:性能・地域条件-目標等級 | 耐震等級 |
専用初期設定:必要壁量-基準法 | 階数、建築物 |
物件初期設定:性能・地域条件-建築物事項 | 地震地域係数Z、積雪 |
「専用初期設定:必要壁量-性能表示」では、次の項目を確認・設定します。
階数 | 「専用初期設定:必要壁量-基準法」で設定した階数を表示します。 ※ 性能表示は「平屋」「2階建」のみ有効です。 |
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建築物 | 「専用初期設定:必要壁量-基準法」で設定した壁や屋根などの構造を表示します。 | |
地震地域係数Z | 「物件初期設定:性能・地域条件-建築物事項」の「地震地域係数」より連動します。 建築基準法施行令88条(昭和55年建設省告示第1793号)で 地域により定められた地震地域係数(0.7~1.2)です。 |
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積雪 | 「物件初期設定:性能・地域条件-建築物事項」の「積雪の地域」より連動します。 「多雪区域」の場合、「勾配低減」を設定します。 |
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勾配低減 | 屋根勾配による積雪量を低減するには、この項目をONにします。 | |
積雪量 | 「物件初期設定:性能・地域条件-建築物事項」の「積雪量」より連動します。「勾配低減」がONの場合は、勾配低減による積雪量が右側に( )で表示されます。 | |
屋根勾配 | 「勾配低減」がONのときに設定します。 勾配を急にするほど、積雪量が低減します。 屋根勾配による積雪量は、次のように算出されます。 計算積雪量 = 垂直積雪量 × 屋根形状係数 /0.93 勾配が60度を超える場合は μb=0 勾配が20度を超えて60度以下の場合は μb=√(cos(1.5β)) 勾配が20度以下の場合は 計算積雪量=垂直積雪量 μb:屋根形状係数 β:屋根勾配(単位:度) |
メモ
- 「積雪」で設定した項目は「専用初期設定:必要壁量-基準法」と共通です。ただし、計算に使用する必要壁量は異なります。
基準法 「計算積雪量= 垂直積雪量 × 屋根形状係数」
性能表示 「計算積雪量= 垂直積雪量 × 屋根形状係数/0.93」 - 「多雪区域」で「積雪量」が2.0mを超える値のとき、次の確認画面が表示されます。
2.0mを超える場合の必要壁量は告示に掲載されていないため、ZEROでは1mと2mの数値を直線的に延長した値にしていますが、この値で認められるか特定行政庁や評価機関に確認してください。
「必要壁量」について
条件によって「必要壁量」の倍率は以下のように変わります。
各階の床面積に、この倍率を掛けたものが、地震力に対する性能表示必要壁量になります。
地震力に対する「等級2」の必要壁量(m/㎡) | ||||||
建築物 | 一般区域 | 多雪区域 | ||||
1m未満 | 積雪1m | 1m超 2m未満 |
積雪2m | |||
平屋 | 軽い屋根 | 0.18Z | 直線的に補間した数字 | 0.34Z | 直線的に補間した数字 | 0.50Z |
重い屋根 | 0.25Z | 0.41Z | 0.57Z | |||
2階建の1階 | 軽い屋根 | 0.45K1・Z | (0.45K1+0.16)Z | (0.45K1+0.32)Z | ||
重い屋根 | 0.58K1・Z | (0.58K1+0.16)Z | (0.58K1+0.32)Z | |||
2階建の2階 | 軽い屋根 | 0.18K2・Z | 0.34K2・Z | 0.50K2・Z | ||
重い屋根 | 0.25K2・Z | 0.41K2・Z | 0.57K2・Z | |||
地震力に対する「等級3」の必要壁量(m/㎡) | ||||||
建築物 | 一般区域 | 多雪区域 | ||||
1m未満 | 積雪1m | 1m超 2m未満 |
積雪2m | |||
平屋 | 軽い屋根 | 0.22Z | 直線的に補間した数字 | 0.41Z | 直線的に補間した数字 | 0.60Z |
重い屋根 | 0.30Z | 0.50Z | 0.69Z | |||
2階建の1階 | 軽い屋根 | 0.54K1・Z | (0.54K1+0.20)Z | (0.54K1+0.39)Z | ||
重い屋根 | 0.69K1・Z | (0.69K1+0.20)Z | (0.69K1+0.39)Z | |||
2階建の2階 | 軽い屋根 | 0.22K2・Z | 0.41K2・Z | 0.60K2・Z | ||
重い屋根 | 0.30K2・Z | 0.50K2・Z | 0.69K2・Z | |||
Rf=2階床面積/1階床面積 (床面積は床面積設定の値から計算、2階床面積には吹抜面積を含む) K1=0.4+0.6Rf K2=1.3+0.07/Rf (Rf が0.1より小さい場合は、K2=2.0 とする) Z:地震地域係数(0.7~1.0) |
メモ
- 木造2階建の1階下屋部分は、壁量チェックでは「2階建の1階」、床倍率チェックでは「2階建の2階」の値を参照します。
風力に対する性能表示必要壁量を設定するにはA510155_ssi_sec02
風力に対する性能表示必要壁量を求めるための倍率は、次の設定から決定します。
物件初期設定:性能・地域条件-目標等級 | 耐風等級 |
物件初期設定:性能・地域条件-建築物事項 | 左記の「地域基準風速」より「地域基準風速Vo(m/s)」が連動 |
「地域基準風速Vo(m/s)」は、平成12年建設省告示第1454号第2で地域の区分ごとに定められた基準風速を選択します。
「必要壁量」について
「等級2」の場合、「地域基準風速Vo(m/s)」によって「必要壁量」の倍率は以下のように変わります。
見付面積に、この倍率を掛けたものが、風力に対する必要壁量になります。
地域基準風速Vo(m/s) | 30 | 32 | 34 | 36 | 38 | 40 | 42 | 44 | 46 |
必要壁量(m/㎡) | 0.53 | 0.60 | 0.67 | 0.76 | 0.84 | 0.93 | 1.03 | 1.13 | 1.23 |
構造に関わる性能表示の各等級、外力の設定を変更するにはA510155_ssi_sec03
「等級・外力設定」をクリックして開く「等級・外力設定」ダイアログで変更します。
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