構造熱橋H/構造熱橋L
RC造の建物で、壁、柱、梁で構成された形状に対して補強する部分に、構造熱橋の熱的境界データを入力します。
RC造の壁面の貫流熱損失は、次の計算式で求められます。
「壁面全体の貫流熱損失 = 壁体断熱部U値 × 壁面全体面積 + 線熱貫流率 × 熱橋長さ」
構造熱橋は、「線熱貫流率 × 熱橋長さ」を計算するためのシンボルです。手入力のみで自動配置は行いません。
構造熱橋Hを入力するA560386_kzn_sec01
- 「境界」メニューから「構造熱橋」の「構造熱橋H」を選びます。
- 「構造熱橋H」ダイアログで熱的境界の仕様や線熱貫流率、高さ、方位を設定します。
- 構造熱橋Hの入力位置をクリックします。
メモ
- 構造熱橋Hは、縦方向「壁と柱」「壁と壁」の補強する位置に入力します。
- 配置位置により、仕様や線熱貫流率を変更する必要があります。詳しくは、 「Information」を参照してください。
構造熱橋Lを入力するA560386_kzn_sec02
- 「境界」メニューから「構造熱橋」の「構造熱橋L」を選びます。
- 「構造熱橋L」ダイアログで熱的境界の仕様や線熱貫流率などを設定します。
- 構造熱橋Lの始点、終点をクリックします。
メモ
- 構造熱橋Lは、横方向「スラブと梁」「スラブと壁」の補強する位置に入力します。
- 配置位置により、仕様や線熱貫流率を変更する必要があります。詳しくは、 「Information」を参照してください。
「構造熱橋H・L」ダイアログの機能A560386_kzn_sec03
仕様 | 「断熱仕様選択」ダイアログを開いて、断熱仕様を選択します。 ※「専用初期設定:壁・階間・構造熱橋」の「構造熱橋」タブで設定した断熱の仕様が初期値としてセットされます。 ※「断熱仕様選択」ダイアログには「専用初期設定:仕様」で登録した断熱仕様が表示されます。 |
線熱貫流率 | 選択した仕様の線熱貫流率を表示します。 |
貫流率入力 | ONにすると、「線熱貫流率」に値を直接入力できます。 ※ 「Information」をクリックすると、断熱補強の有無、熱橋部の形状および室の配置等に応じた線熱貫流率の解説を確認できます。 |
高さ | 構造熱橋Hのときに表示されます。当該部位で外気に接する高さを入力します。初期値は「物件初期設定:基準高さ情報」の各階の「躯体高」よりセットされます。 |
長さ | 構造熱橋Lの属性変更のときに表示されます。入力した熱的境界の長さを表示します。変更するときは、ONにして値を入力します。 |
他住居との共有割合 | 共用住宅の場合、戸境界となる部分では、隣接する住戸数に応じて線熱貫流率を按分します。「1/2」「1/3」「2/3」から選びます。 ※「貫流率入力」がONの場合は、非表示になります。 |
U値 | 外皮平均熱貫流率を求める際に必要な数値の項目です。 |
温度差係数 | 外気に接する熱橋部は「外気側(1.0)」、外気に接しない熱橋部は「非外気側(0.7)」を選びます。 「非外気側」がONの場合、η値計算には算入しません。 |
η値 | 平均日射熱取得率を求める際に必要な数値の項目です。 |
方位 | 建物から見た当該部位の方位を選択します。 |
冷房期 方位係数 暖房期 方位係数 |
冷房期または暖房期の計算に使用する係数を表示します。「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「省エネ地域」タブで設定した地域区分と、熱的境界の「方位」に応じて定められています。 |
日射熱取得係数 | 日射熱取得率を求める際に使用する係数を表示します。熱橋部の日射熱取得係数は、常に「0.034」です。 |
日射熱取得率 | 日射熱取得率は、選択した仕様の熱貫流率を使って次の計算式で求められます。 「日射熱取得率 = 熱貫流率 × 日射熱取得係数」 |
「関連設定」 | ダイアログの項目に関連する初期設定を確認できます。ツリーに「関連項目」が表示され、関連する分類項目が表示されます。 |