計算式マスタ
数量コードや汎用数量コードを使用して、数量を拾うための計算式や条件式を登録します。
よく使用する計算式や条件式をマスタに登録しておくと、積算集計マスタなどで積算したい項目に対して、これらの計算式を割り当てることができます。
メモ
- 「処理選択」ダイアログの「マスタ専用」タブから開きます。
計算式マスタを登録するA187700_kem_sec01
計算式マスタは、11種類のタイプをマスタとして登録でき、1つのマスタタイプに300行まで登録できます。
ここでは、数量コードを計算式マスタに登録する手順を解説します。
- 「処理選択」ダイアログの「マスタ専用」タブをクリックして「積算」を選びます。
- 「計算式」をクリックします。
- をクリックして、使用するマスタタイプを選びます。
- 「計算式」のセルをダブルクリック、またはF2キーを押します。「属性変更」をクリックしても同様です。
- ツリーから、使用したい数量コードが登録されている分類を選びます。
- 「数量コード」の一覧から、登録したい数量コードをダブルクリックします。
「計算式」に数量コードがセットされます。 - 「文字」をONにすると、数量コードを項目名で確認できます。
- 「<< 設定」をクリックします。
「計算式」の内容(文字表示にした状態)が「名称」に取り込まれます。 - 「OK」をクリックします。
- 「上書き保存」をクリックして、計算式マスタを保存します。
メモ
- 計算式マスタを保存するフォルダは、「物件初期設定:マスタ環境-積算マスタフォルダ」の「積算関連」で設定します。
- 計算式の名称を文字列マスタから選択するときは、「名称」のセル上で右クリックして「文字列マスタ」を選びます。
- 他の計算式マスタから計算式の名称を複写するときは、「名称」のセル上で右クリックして「コピー」「貼り付け」を使用します。なお、計算式を複写することはできません。
- セルの表示を拡大したい場合は、画面下の表示率で変更します。
- 計算式マスタには、他にも次の機能があります。
マスタ名称設定 | マスタの名称を変更します。ただし、上から6番目までの名称(部屋、一般、備考、建具、基礎、部品)は変更できません。 | |
行挿入 | 選択したセルの前の行に1行挿入します。 ドラッグで複数の行を選択して実行すると複数行を挿入できます。ただし、このとき最下行(300行目)から挿入した行数分は削除されます。 |
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行削除 | 選択した行を削除します。ドラッグで複数の行を選択して実行すると複数行を削除できます。 | |
検索 | 指定した条件でマスタ内を検索します。 |
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マスタ検索 | 部屋マスタ、我部標準マスタ、建具集計マスタ、積算集計マスタで使用している計算式を検索します。指定したマスタで使用されている計算式はセルのバックが灰色表示になります。 |
関数の使い方A187700_kem_sec03
関数を使用して計算式に登録することができます。関数のボタンをクリックして表示されるメニューの中から使用する関数を選び、計算式内で数値1や数値2、論理式などにカーソルを移動し、使用する数値コードを選択して代入します。
メモ
- 関数に入力する数値や論理式などはカンマ(,)で区切ります。ボタンをクリックして関数を入力したときに、一緒にカンマも入力されますが、間違って削除した場合は、[すべて]のボタンからカンマを入力することができます。また、キーボードからカンマを入力することもできます。
数学
ABS(数値)
数値の絶対値を返します。絶対値とは、数値から符号(+、-)を除いた値のことです。常に正の数値を使いたい場合に使用します。
例)Cの値が-100の時
ABS(C)=100
例)Cの値が100の時
ABS(C)=100
SQRT(数値)
正の平方根を返します。
例)√2の場合
SQRT(2)=141421356
例)4÷2の結果の平方根を使いたい場合
SQRT(4/2)=141421356
MOD(数値,除数)
数値を除数で割ったときの余りを返します。符号(+、-)は、除数と同じになります。
例)5÷2の場合
MOD(5,2)=1
統計
MAX(数値1,数値2)
大きいほうの数値を返します。
例)A=10 B=20の場合
MAX(A,B)=20
例)A=100 B=20の場合
MAX(A,B)=100
MIN(数値1,数値2)
小さいほうの数値を返します。
例)A=10 B=20の場合
MIN(A,B)=10
例)A=100 B=20の場合
MIN(A,B)=100
丸め
INT(数値)
数値を超えない最大の整数を返します。
例)A=1.5の場合
INT(A)=1
ROUND(数値,桁数)
数値を四捨五入して指定された桁数にします。
例)数値 1.23 を小数1桁に丸める場合
ROUND(1.23,1)=1.2
例)数値 123.4を10の位で丸める場合
ROUND(123.4,-1)=120
例)数値123.4を1の位で丸める場合
ROUND(123.4,0)=123
ROUNDDOWN(数値,桁数)
数値を切り捨てます。
例)数値1.23を小数1桁で丸める場合
ROUNDDOWN(1.23,1)=1.2
ROUNDUP(数値,桁数)
数値を切り上げます。
例)数値1.23を小数1桁で丸める場合
ROUNDUP(1.23,1)=1.3
論理
演算子("=",">","<")などの文字は、計算式内で使用することはできません。”EQUAL"や”LARGE”などの関数を使用して演算します。
IF(論理式,真の場合,偽の場合)
論理式の結果に応じて、指定された値を返します。
例)例えば、床面積と天井面積が同じなら床内法面積、同じでなければ天井面積にする場合は、次のようにします。([文字]がチェックオンの状態)
IF(EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】),【床内法 面積】,【天井 面積】)
論理式:EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】)
真の場合:【床内法 面積】
偽の場合:【天井 面積】
AND(論理式1,論理式2)
論理式1、2のどちらも真なら真を返します。この関数は、IF文の論理式で使用します。
例)床面積と天井面積が同じでかつ床面積が床内法面積より大きい場合の条件をIF文の論理式で使用するには、次の式をIF文の論理式に入れます。
AND(EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】),LARGE(【床 面積】,【床内法 面積】))
論理式1:EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】)
論理式2:LARGE(【床 面積】,【床内法 面積】)
OR(論理式1,論理式2)
論理式1、2のどちらが真なら真を返します。この関数は、IF文の論理式で使用します。
例)床面積と天井面積が同じ、または床面積が床内法面積より大きい場合の条件をIF文の論理式で使用するには、次の式をIF文の論理式に入れます。
OR(EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】),LARGE(【床 面積】,【床内法 面積】))
論理式1:EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】)
論理式2:LARGE(【床 面積】,【床内法 面積】)
EQUAL(数値1,数値2)
数値1と数値2が等しいなら真を返します。この関数は、IF文の論理式で使用します。
例)床面積と天井面積が同じ条件の論理式で使用するには、次の式をIF文の論理式に入れます。
EQUAL(【床 面積】,【天井 面積】)
数値1:【床 面積】
数値2:【天井 面積】
LARGE(数値1,数値2)
数値1が数値2より大きいなら真を返します。この関数は、IF文の論理式で使用します。
例)天井面積が床面積よりおおきい条件の論理式で使用するには、次の式をIF文の論理式に入れます。
LARGE(【天井 面積】,【床 面積】)
数値1:【天井 面積】
数値2:【床 面積】
LARGEEQUAL(数値1,数値2)
数値1が数値2より大きいまたは等しいなら真を返します。この関数は、IF文の論理式で使用します。
例)天井面積が床面積よりおおきいまたは同じ条件の論理式で使用するには、次の式をIF文の論理式に入れます。
LARGEEQUAL(【天井 面積】,【床 面積】)
数値1:【天井 面積】
数値2:【床 面積】