専用初期設定:性能表示
性能表示の等級、準耐力壁等の条件、たて枠接合部の判定方法を設定します。
性能等級を確認するにはA516200_ssh_sec01
性能表示の耐震、耐風、耐積雪の等級は、「性能等級」で確認します。「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」で設定した等級が表示されます。
この等級によって、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」の各必要壁量の値が切り替わります。
メモ
- 「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」の「耐震等級」または「耐風等級」が「1等級」の場合は、基準法の等級となるため、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」での各設定は無効になります。
- 「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」を変更した場合は、一度「OK」で設定を閉じないと、変更した等級が反映されません。
- 耐積雪の等級は、「専用初期設定:必要壁量-性能表示」の「積雪」で「多雪区域」を選択している場合に表示されます。
なお、2×4壁量計算の耐積雪は等級1だけで、性能表示の等級2(多雪区域のみ)には対応していません。等級2を満たすための基礎のチェック・横架材のチェックは、枠組壁工法住宅(住宅性能表示制度における構造の安定に関する基準解説書)等のスパン表にて対応してください。
準耐力壁等の条件を変更するにはA516200_ssh_sec02
性能表示の壁量計算で、準耐力壁等(耐力壁区画線上に存在しない耐力壁)も対象にするときは、「準耐力壁等」の「壁量計算の対象とする」をONにします。
OFFのとき、「性能表示モード」の「準耐力壁等自動配置」、「壁量」メニューの「準耐力壁等倍率計算表」「準耐力壁等存在壁量算定表」「性能表示存在壁量算定表」は使用できません。
また、「準耐力壁等」は耐力壁のみの入力となり、準耐力壁等の入力ができなくなります。
たて枠接合部の判定方法を変更するにはA516200_ssh_sec03
たて枠の柱頭と柱脚の接合部の金物を選定する判定方法は、「たて枠接合部判定方法」で選択します。
簡易計算法(住宅性能表示制度利用の手引2009) | 社団法人日本ツーバイフォー建築協会発行の「ツーバイフォー住宅の住宅性能表示制度利用の手引 2009」に記載されている計算方法で金物を選定します。 ※ 簡易計算法では、たて枠周囲の耐力壁の種類や配置を考慮した上で必要とされる引張力に耐える接合部金物を配置します。 ※ 簡易計算法による接合部仕様は、「専用初期設定:たて枠接合部仕様-金物仕様(簡易計算法)」で設定します。 |
略算法(構造の安定に関する基準解説書) | 社団法人日本ツーバイフォー建築協会発行の「枠組壁工法住宅 住宅性能表示制度における構造の安定に関する基準解説書」に記載されている計算方法で金物を選定します。 ※ 略算法では、たて枠に接続する耐力壁の最大倍率より必要な接合部金物を配置します。 ※ 略算法による接合部仕様は、「専用初期設定:たて枠接合部仕様-外壁仕様(脚部)/外壁仕様(頭部)/内壁仕様(脚部)」で設定します。 (詳しくは、「略算法による接合部仕様の自動設定について」を参照) |
メモ
- 「性能表示モード」の「接合」メニューの「柱接合部チェック自動設定」や「接合部判定」で使用されます。
- 設定を変更した場合は、再度「柱接合部チェック自動設定」を実行してください。
簡易計算法の条件
「たて枠接合部判定方法」で「簡易計算法(住宅性能表示制度利用の手引2009)」を選んだ場合は、次の条件を設定します。
最上階の反曲点高比を1にする | 最上階のたて枠の頭部に引き抜き力を生じさせたくないときはONにします。 ONで計算すると、最上階のたて枠の頭部はN≦0となり、その分脚部の引き抜き力が大きくなります。 |
Nwの負担割合αを1にする | 横架材に生ずる曲げモーメントによる接合部倍率(Nm)の負担割合(分配比)を「1」にするときはONにします。 |
各判定方法による特殊な構造形態等の適用条件
特殊な構造形態等 | 簡易計算法指針の適用条件 ※1 | 2×4壁量計算での対応 | |
簡易計算法 | 略算法 | ||
オーバーハング | ○ 適用可 ※2 | × 適用不可 | × 適用不可 |
セットバック | ○ 適用可 ※3 | ○ 適用可 ※4 | × 適用不可 |
両面開口(告示第5 第七号) | ○ 適用可 | △ 適用可 ※5 | × 適用不可 |
同一壁線上の異なる「倍率」 | ○ 適用可 | ○ 適用可 | × 適用不可 |
スキップフロア | × 適用不可 | × 適用不可 | × 適用不可 |
バルーン工法(通したて枠) | × 適用不可 | × 適用不可 | × 適用不可 |
※1:社団法人日本ツーバイフォー建築協会発行「枠組壁工法住宅たて枠上下端の必要接合部倍率
簡易計算法」に記載の適用条件 ※2:はね出しバルコニーを除き、1m以下のものに限る ※3:2mを超えるセットバックは直下にたて枠が必須 ※4:2mを超えるセットバックは直下にたて枠が必須(プログラムでは2m超かどうかは判定していません。セットバック部分に横架材がある場合は、1階の耐力壁線属性で「セットバックあり」をONにして対応します。) ※5:コーナー部にたて枠がある場合に計算可能(L形の建具は計算不可) |
注意
- 簡易計算法指針では、1つの枠組面において、1階の最外端が開口部でたて枠がない場合、1階開口部上の横架材やまぐさを介して、開口部脇のたて枠に接合部倍率Nwを分配する必要がありますが、2×4壁量計算では計算されていません。