屋根自動配置
配置されている軒線の形状をもとに、勾配や軒の出などの条件を設定して切妻、飾り切妻、寄棟、入母屋、陸屋根を自動配置します。
また、屋根と同時に棟瓦、のし瓦、降り棟、パラペット、飾り屋根なども配置できます。

軒線を基準に屋根を自動配置するA230300_yjd_sec01
ここでは、寄棟を自動配置する操作を説明します。
「屋根自動配置」をクリックします。
- 軒線が複数ある場合は、配置する方の軒線をクリックします。
- 「形状設定」ダイアログで使用する外部標準(屋根仕上)、勾配、軒の出などを設定します。
- 「OK」をクリックします。
メモ
- 軒線と上階区画が配置されていない場合は、「軒線が登録されていません。自動配置を行いますか?」の確認画面が開きます。「はい」で軒線などを配置後に屋根の自動配置に移ります。
「屋根自動配置」で対象となるのは、
「屋根」メニューの「軒線・上階区画」の「軒線自動配置」「軒線」で入力された軒線です。
「屋根形」メニューで入力されたユニット軒線に対しては自動配置できません。
- 屋根は、軒線と上階区画をもとに自動配置され、軒線は、平面図の部屋領域をもとに自動配置されます。例えば、母屋下がりやバルコニーまで屋根をかけたい場合などは、自動配置された軒線を変形する必要があります。
このようなときは、先に軒線を変形してから「屋根自動配置」を実行してください。
- 自動配置時の屋根形状の初期値が寄棟、切妻などであるかは、「専用初期設定:屋根配置条件」の「作成タイプ」で設定します。
- 使用する外部標準の初期値は「物件初期設定:外部標準-外部標準」で設定します。

切妻部分を作成するにはA230300_yjd_sec02
切妻屋根、部分的に切妻屋根がある屋根を作成する操作を紹介します。
- 「形状設定」ダイアログで妻側となる位置のマーカーをクリックします。
複数ある場合は、次図のように連続してマーカーをクリックします。 - 「屋根形状」の「切妻」のボタンをクリックします。
- 手順1、2を繰り返して、切妻屋根を設定します。
- 「OK」をクリックします。
メモ
- 切妻を寄棟に戻すには「妻側指定」にある「寄棟」をクリックします。
また、「妻側指定」にある「上下」「左右」をクリックすると、CAD画面に対して上下方向、左右方向のマーカーを選択状態にします。 - 次のような切妻にするには、複数のマーカーを選んでから「切妻」のボタンをクリックします。

陸屋根・片流れ屋根を自動配置するにはA230300_yjd_sec03
- 「形状設定」ダイアログの「切替」のボタンをクリックして、陸屋根タイプに切り替えます。
- 「陸屋根タイプ」で軒の出があるタイプかないタイプかを選びます。
- モニタで、勾配基準となる位置の矢印をクリックします。
- 勾配やパラペットの有無を設定します。
- 「OK」をクリックします。
メモ
- 使用する外部標準マスタの勾配が「1.0」未満の場合は、陸屋根が初期値となります。
- 「陸屋根タイプ」のボタンが軒の出がなしのタイプで、「パラペット」がONの場合、次のように「躯体逃げ」の初期値が変わります(木造の場合)。
壁厚は「物件初期設定:壁」、仕上厚・下地厚は「物件初期設定:外部標準-外部標準」で設定されている外部標準マスタの外壁仕上から取得します。パラペット 躯体逃げ 根拠 OFF 86.5㎜ 壁厚/2+仕上厚+下地厚
(例:52.5+17+17=86.5㎜)パラペットがないため、外壁仕上は屋根を検索して屋根まで伸びます。このとき、屋根領域が外壁仕上面よりも内側になってしまうと外壁仕上が屋根まで伸びないため、屋根領域が外壁面となるように躯体逃げを設定します。 ON 52.5㎜ 壁厚/2 パラペットと外壁が同じ仕上の場合、面が一致します。
この場合、屋根領域は躯体面となり、外壁仕上は屋根を検索できず、パラペットまで伸びることになります。

軒高が異なる屋根を2つ作成するにはA230300_yjd_sec04
次のように勾配基準の高さが異なる屋根を作成するには、屋根の自動配置の前に、2つの軒線を入力し、軒線の属性変更にて「軒高」を変更しておきます。
メモ
- 複数の軒線を入力したが、軒線の属性変更ダイアログの「軒高」が同じ高さの場合は、1つの軒線として扱われます。
次に低い方の屋根を配置する際、「形状設定」ダイアログの「軒線考慮」をONにして屋根を配置します。
メモ
- 低い方の屋根を配置しても、低い屋根と高い屋根の間には妻壁がない状態となります。
妻壁の配置については、「妻壁を入力する」「妻壁を自動配置するには」を参照してください。

下屋を作成するにはA230300_yjd_sec05
上階の建物躯体(バルコニーを含む)を避けて屋根を作成する必要があるため、上階の躯体ラインを示す上階区画が必要になります。
軒線と上階区画が入力されてることを確認し、「形状設定」ダイアログの「上階考慮」をONにして屋根を配置します。
メモ
- 屋根の建物躯体への回り込み幅については、「上階を考慮した屋根の回り込み幅を変更するには」を参照してください。

軒線に円弧が含まれている場合A230300_yjd_sec06
軒線に円弧が含まれている場合、自動配置できる屋根は、陸屋根と片流れ屋根のみです。

すでに屋根が配置されている場合A230300_yjd_sec07
「形状設定」ダイアログの「OK」をクリックすると、確認画面が開き、屋根等データが選択状態になります。
次のように既存の屋根を残す場合は、「いいえ」をクリックして、残す屋根をクリックして選択を解除します。

エラーメッセージA230300_yjd_sec08
メッセージ内容 | 屋根を配置することができませんでした。 屋根の配置条件(軒の出、けらばの出)により屋根が交差するため、屋根自動配置を行うことができません。 屋根が交差しない様に、軒線の編集を行ってください。 または、専用初期設定-屋根配置条件の値を変更して下さい。 |
原因 | コ型の屋根領域形状など、同時に自動配置する屋根同士がぶつかり合っています。 |
対処方法 | 平面図の部屋間に隙間がないか確認して、部屋の隙間がないように修正してください。その後、軒線を再作成してください。 |
軒線の一部が細かく凹凸していないか確認して、形状を見直してください。 細かい凹があると、軒の出とけらばの出を確保できません。 ![]() |
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「専用初期設定:屋根配置条件」の軒の出とけらばの出が大きくないか確認して、適当な数値に修正してください。 |