プログラム名 | 日影・天空図 | Ver. | Ver.7 | ID | Q540215 | 更新日 | 2021/06/21 |
Q:同一敷地内で用途地域が異なり、道路斜線の勾配が異なるときの天空率について教えてください。
A:同一敷地内で道路斜線の勾配が異なる場合、各用途地域ごとに分けて天空率を検討する必要があるため、図面をわけて検討します。
※ 天空率の解釈は、地域の特定行政庁・申請機関で異なる場合があります。必ず事前に地域の特定行政庁・申請機関に確認してください。

道路と垂直方向に用途地域が分かれている場合
ここでは、1面で第1種低層住居専用地域(道路斜線1.25)、2面で商業地域(1.5)の天空率を検討します。
■ 第1種低層住居専用地域を検討する
- 1面にて、敷地の属性変更ダイアログの「斜線タイプ一覧」から、「道路境界線」の「勾配1」が「1.25」であることを確認します。
- 「天空」メニューの「天空率算出点配置」で、算出点を配置します。
敷地辺に対して算出点が配置されますが、区域ごとの検討のため、測定ラインを変更します。 - 「補助点」メニューの「分割点」で、測定ラインに分割点を入力します。
ここでは、「分割数」に「4」と入力します。
※ 点間10010.0㎜に4個の算出点を配置する場合、10010.0/4=2502.5㎜<3000㎜(=Wb/2)となり、算出点の配置条件「W/2以下で等間隔で配置」を満たします。 - 算出点A-2、A-3、A-4、A-5を移動します。
- A-6以降の算出点は削除します。
- 算出点ピッチの表記を「2503㎜」に変更して、ピッチ表記の位置を移動します。
- 「属性別選択」を使って、「斜線適合建物」だけを選びます。
- 「変形」メニューの「領域+・-」を使って、斜線適合建物を削除する領域を指定します。
ここでは、商業地域に含まれる斜線適合建物を削除します。 - 「天空」メニューの「斜線適合建物」の「斜線適合建物高さ変更」で、斜線適合建物の「勾配」が「1.25」であることを確認します。
- 「天空」メニューの「天空用計画建物再作成」で、現在の斜線適合建物に合わせて計画建物を再作成します。
■ 商業地域を検討する
- 2面を開き、「読込」メニューの「配置図データ読込」で、配置図の敷地を読み込みます。
- 敷地の属性変更ダイアログの「斜線タイプ一覧」から、「道路境界線」の「勾配1」を「1.5」に変更します。
- 「天空」メニューの「天空率算出点配置」で、算出点を配置します。
敷地辺に対して算出点が配置されますが、区域ごとの検討のため、測定ラインを変更します。 - 「補助点」メニューの「分割点」で、測定ラインに分割点を入力します。
ここでは、「分割数」に「3」と入力します。
※ 点間7280.0㎜に3個の算出点を配置する場合、7280.0/3=2426.666㎜<3000㎜(=Wb/2)となり、算出点の配置条件「W/2以下で等間隔で配置」を満たします。 - ここでは、算出点B-1、B-2、B-3、B-4を移動して、B-5以降の算出点は削除します。
- 算出点ピッチの表記を「2427㎜」に変更して、ピッチ表記の位置を移動ます。
- 「属性別選択」と「変形」メニューの「領域+・-」を使って、第1種低層住居専用地域に含まれる斜線適合建物を削除します。
- 「天空」メニューの「斜線適合建物」の「斜線適合建物高さ変更」で、斜線適合建物の「勾配」が「1.5」であることを確認します。
- 「天空」メニューの「天空用計画建物再作成」で、現在の斜線適合建物に合わせて計画建物を再作成します。
道路と平行方向に用途地域が分かれている場合
「道路と垂直方向に用途地域が分かれている場合」と同じ手順で、敷地の属性ダイアログで道路斜線の勾配を確認して、算出点の自動配置、不要な部分の適合建物の削除、天空用計画建物の再作成を行います。
なお、用途地域が道路と平行方向の場合は、2つの区域とも測定ラインは同じであるため、「道路と垂直方向に用途地域が分かれている場合」のような算出点の移動・削除は不要です。