「内窓付き」について

内窓付き窓としての熱貫流率・日射熱取得率にする場合、「内窓付き」をONにして「計算式による」または「外窓と内窓の組み合わせ仕様」を選択してください。

平面図に内窓が設定されていない建具も、「内窓付き」をONにすると内窓付きとして計算を行うことができます。

評価方法の初期値は、「専用初期設定：建具－建具仕様」で選択されている評価方法がONになります。

※ 「内窓付き」がOFFの場合、通常窓として熱貫流率、日射熱取得率を算出します。

　

※ η値の補正方法が「詳細法」を設定している物件データを読み込んだ場合「内窓付き」の設定は表示されますが、「詳細法」は令和4年4月以降使用できません。補正を「定数」または「簡略法等」に変更してください。

外窓と内窓の性能値から、二重窓等の計算式により熱貫流率、日射熱取得率を算出します。

建具の仕様名の「内窓付き」をクリックして、「内窓付き仕様」ダイアログで二重窓の外窓・内窓の建具仕様、ガラス仕様、枠仕様を設定します。

注意

• 計算式から求める場合、外窓はメーカー試験値、内窓は仕様値の組み合わせで計算した場合も認められるか評価機関に確認してください。認められない場合は、外窓も内窓も仕様値を設定して計算してください。

各仕様の初期値

外窓	建具仕様	3Dカタログ仕様	3Dカタログマスタに登録されている建具の「性能・積算」に登録されている仕様
		ATZERO仕様	「専用初期設定：建具－建具仕様」で建具のタイプ別に設定した断熱の仕様
	ガラス仕様	3Dカタログ仕様	3Dカタログマスタに登録されている建具の「性能・積算」に登録されている仕様
		ATZERO仕様	「専用初期設定：建具－建具設定」の「η値」の「■ガラス仕様」で設定されている仕様
内窓	建具仕様	「専用初期設定：建具－建具仕様」の「内窓付き（内窓）」で設定されている仕様
	ガラス仕様	「専用初期設定：建具－建具設定」の「η値」の「■ガラス仕様」の「内窓付き（内窓）」で設定されている仕様
外窓/内窓 共通	枠仕様	3Dカタログ仕様	建具属性の「材質」から判断
		ATZERO仕様	設定されている「ガラス仕様」から判断

枠仕様について

• 枠仕様は、「金属・樹脂（木）複合、金属製熱遮断他」「樹脂製又は木製」の2種類から設定します。
  
  
• 「ATZERO仕様」の建具でガラス仕様を「ユーザー設定」から選択している場合、枠仕様が自動で考慮されません。手動で枠仕様を設定する必要があります。
  

ガラス部分の面積比について

• ガラス部分の面積比は以下の条件によって決まります。

  外窓、内窓の枠仕様がどちらも「樹脂製又は木製」の場合	0.72
  上記以外の場合	0.80

シミュレートから仕様変更する場合

• 「シミュレート」「U値シミュレート」「η値シミュレート」から仕様を変更する場合は、建具仕様、ガラス・枠仕様それぞれ別に二重窓の外窓、内窓の仕様を設定します。
  
  ※ 「シミュレート」では建具仕様とガラス・枠仕様、「U値シミュレート」では建具仕様、「η値シミュレート」ではガラス・枠仕様を設定します。

サッシメーカー等が提供している二重窓の熱貫流率、日射熱取得率の値を使用します。

「ATZERO仕様」の指定となり、3Dカタログ仕様は指定できません。

熱貫流率は「断熱仕様選択」ダイアログの「内窓付き建具（外＋内）」グループから、日射熱取得率は「開口部仕様選択」ダイアログの「内窓付き（外＋内）」タブから選択します。

建具仕様の初期値は「専用初期設定：建具－建具仕様」の「内窓付き（外+内）」、ガラス仕様の初期値は「専用初期設定：建具－建具設定」の「η値」の「■ガラス仕様」の「内窓付き（外+内）」で設定します。

　

※ 「内窓付き」をOFFからONにしたとき、また「計算式による」から「外窓の内窓の組み合わせ仕様」に変更したとき、建具仕様、ガラス仕様は自動で組み合わせ仕様に変更されません。建具仕様、ガラス仕様それぞれ組み合わせ仕様に変更してください。

注意

• 「内窓付き建具（外＋内）」グループの熱貫流率、「内窓付き（外＋内）」タブの日射取得率は、必要に応じて使用するメーカーの性能値に変更・追加してください。
• 申請時には、サッシメーカー等が提供している二重窓の熱貫流率と日射熱取得率の組み合わせ表を添付してください。
• 「外窓と内窓の組み合わせ仕様」は「3Dカタログ仕様」では設定できません。以下の場合メッセージが表示されます。

1：「外窓と内窓の組み合わせ仕様」が選択されている状態で「ATZERO仕様」から「3Dカタログ仕様」に変更したとき

2：「3Dカタログ仕様」で「計算式による」から「外窓と内窓の組み合わせ仕様」に変更したとき

二重窓の熱貫流率の計算式

Ui	:	二重窓の熱貫流率（W/m2K）
Ui,ex	:	二重窓における外窓の熱貫流率（W/m2K）
Ui,in	:	二重窓における内窓の熱貫流率（W/m2K）
Ai,ex	:	二重窓における外窓の伝熱開口面積（m2）
Ai,in	:	二重窓における内窓の伝熱開口面積（m2） （Ai,exとAi,inは等しいと見なす）
Ri,s	:	二重窓における外気側と室内側の表面熱伝達抵抗の和（m2K/W）＝ 0.17
ΔRi,a	:	二重窓における二重窓中空層の熱抵抗（m2K/W）＝ 0.173

※ 付属部材について

付属部材なしの二重窓の熱貫流率を求め、この値に付属部材の補正を行います。

外窓、内窓のそれぞれに付属部材は設定しません。

　

二重窓の日射熱取得率の計算式

η	:	二重窓の垂直面日射熱取得率
η1	:	二重窓の外窓の垂直面日射熱取得率
η2	:	二重窓の内窓の垂直面日射熱取得率
γf	:	二重窓の全体の面積に対するガラス部分の面積の比
		内窓及び外窓の両方の枠が木製建具又は樹脂製建具の場合は0.72
		それ以外の場合は0.80

※ ガラス装飾について

「外付ブラインド」の場合は外窓の日射熱取得率に含め、「和障子」の場合は内窓の日射熱取得率に含めます。

外窓、内窓の両方にガラス装飾は設定しません。

　

参考文献

（国研）建築研究所　建築物のエネルギー消費性能に関する技術情報