熱的境界(基礎)
基礎の熱的境界を入力します。
基礎の熱的境界を入力するA560384_nks_sec01
- 「境界」メニューから「熱的境界(基礎)」を選びます。
- 「熱的境界(基礎)」ダイアログで熱的境界の仕様や高さ、温度差係数、方位などを設定します。
※「専用初期設定:仕様(基礎)」「専用初期設定:床・基礎」で設定した評価方法で「仕様」が表示されます。
- 熱的境界の始点、終点をクリックします。部屋の内部を中心に時計回りで入力します。
メモ
- 基礎断熱工法の場合は、外気に接する建物外周に入力します。床断熱工法の場合は、玄関や浴室など土間床の部屋の周囲に入力します。ただし、床断熱工法でユニットバスや浴室が断熱構造となっている場合は、熱的境界(基礎)は入力せずに、断熱仕様の熱的境界(床)を入力します。
- 床断熱工法の場合、外気側と床下側では仕様や温度差係数が異なり、「温度差係数」で外周部は「外気側(1.0)」、床下側は「床下側(0.7)」を選ぶと、それぞれの仕様が設定されます。
- 基礎の評価方法が「土間床等外周部と基礎壁を一体」で基礎の立ち上がりが400mmを超える場合は、「熱的境界(壁)加算分(高さ400mmを超える場合)」をONにして、立ち上がり部分の仕様と400mmを超えた分の高さを設定します。
- 熱的境界(基礎)を配置した後に基礎の評価方法を変更した場合、配置済みの熱的境界(基礎)を属性変更すると仕様が空欄になります。評価方法を確認して、仕様を設定してください。
「熱的境界(基礎)」ダイアログの機能(土間床等外周部と基礎壁を別々の場合)A560384_nks_sec02
土間床等の外周部 | 仕様 | 「断熱仕様選択」ダイアログを開いて、断熱仕様を選択します。 ※「断熱仕様選択」ダイアログには「専用初期設定:仕様(基礎)」で登録した断熱仕様が表示されますが、評価方法によって表示が変わります。「土間床等外周部と基礎壁を別々」の場合は「ATZERO仕様」のみ選択可能です。 ※「専用初期設定:床・基礎」で基礎のタイプ別に設定した断熱仕様が初期値としてセットされます。 |
線熱貫流率 | 選択した仕様の線熱貫流率を表示します。 | |
土間床上端 | 選択した仕様の土間床上端を表示します。 ※「専用初期設定:仕様(基礎)」で設定された土間床上端を表示しています。 |
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基礎壁面積 | 高さ | 基礎天端と土間床上端の差を表示します。 |
下端高 | 基礎壁の下端位置を表示します。 選択した仕様の土間床上端の高さが0以上の場合はその値、マイナスの場合は「0」になります。 ※ ドライエリア(空堀)に面する場合は、地上階と同様に土間床上端から上側が基礎壁の面積になります。これは自動配置時、入力時には設定できないため、属性変更ダイアログで「下端高」を「-2000」、「高さ」を「2350」など値を設定してください。 |
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長さ | 属性変更のときに表示されます。入力した熱的境界の長さを表示します。変更するときは、この項目をONにして値を入力します。 ※ 値を変更しても、CAD画面に表示される熱的境界の長さは変わりません。 |
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面積 | 属性変更のときに表示されます。基礎壁面積の「高さ」と熱的境界の「長さ」より求められます。 | |
U値 | 外皮平均熱貫流率を求める際に必要な数値の項目です。 | |
温度差係数 | 外気に接する基礎部分は「外気側(1.0)」、床下に接する基礎部分は「床下側(0.7)」を選びます。 | |
η値 | 平均日射熱取得率を求める際に必要な数値の項目です。 | |
方位 | 熱的境界に垂直な方向で、中から建物の外へ向かう方位を選択します。 入力時は、「自動」で入力されている方位マークで自動的に選択できます。配置図1面、または平面図に方位マークが入力されていない場合、画面の真上を北として方位を自動選択します。自動で設定される方位については、「方位の設定について」を参照してください。 |
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冷房期 方位係数 暖房期 方位係数 |
「温度差係数」が「外気側」のときに、冷房期または暖房期の計算に使用する係数を表示します。「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「省エネ地域」タブで設定した地域区分と、熱的境界の「方位」に応じて定められています。 入力時に「方位」を「自動」で設定している場合は、入力後に方位係数が設定されます。 |
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日射熱取得係数 | 「温度差係数」が「外気側」のときに、日射熱取得率を求める際に使用する係数を表示します。日射熱取得係数は、常に「0.034」です。 | |
日射熱取得率 | 「温度差係数」が「外気側」のときに、各部位の日射熱取得率を表示します。日射熱取得率は、選択した基礎壁仕様の熱貫流率を使って次の計算式で求められます。 「日射熱取得率 = 熱貫流率 × 日射熱取得係数」 |
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日射熱取得なし |
温度差係数が「外気側」のとき設定することができます。 インナーガレージや住宅間など、熱的境界が温度差係数「1.0」でη値計算に参入しないとき、ONにします。 |
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「関連設定」 | ダイアログの項目に関連する初期設定を確認できます。ツリーに「関連項目」が表示され、関連する分類項目が表示されます。 |
「熱的境界(基礎)」ダイアログの機能(土間床等外周部と基礎壁を一体の場合)A560384_nks_sec02
仕様 | 「断熱仕様選択」ダイアログを開いて、断熱仕様を選択します。 ※「断熱仕様選択」ダイアログには「専用初期設定:仕様(基礎)」で登録した断熱仕様が表示されます。 ※「専用初期設定:床・基礎」で基礎のタイプ別に設定した断熱仕様が初期値としてセットされます。 |
線熱貫流率 | 選択した仕様の線熱貫流率を表示します。 |
高さ | 地盤面から基礎上端までの高さを表示します。選択した仕様のH1の値(最高400mmまで)がセットされます。 |
熱的境界(壁)加算分
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基礎の立ち上がりが400mmを超える場合は、この設定をONにして立ち上がり部分の仕様と高さを設定します。 ※「自動配置」では、「物件初期設定:基準高さ情報」の「基礎高」を参照して、400mmを超えている場合、自動的に「熱的境界(壁)加算分(高さ400mmを超える場合)」をONにして、400mmを超えた分の高さがセットされます。 |
仕様 | 「断熱仕様選択」ダイアログを開いて、断熱仕様を選択します。 ※「専用初期設定:壁・階間・構造熱橋」の「壁」タブで「基礎H0.4m超外気側」「基礎H0.4m超床下側」に設定した熱的境界の仕様が初期値としてセットされます。 ※「断熱仕様選択」ダイアログには「専用初期設定:仕様(基礎)」で登録した仕様が表示されます。 |
熱貫流率 | 選択した仕様の熱貫流率を表示します。 |
高さ | 400mmを超えた分の高さを設定します。 |
面積 | 属性変更のときに表示されます。「長さ×立ち上がり部分の高さ」が、壁の外皮面積に加算されます。 |
長さ | 属性変更のときに表示されます。入力した熱的境界の長さを表示します。変更するときは、この項目をONにして値を入力します。 ※ 値を変更しても、CAD画面に表示される熱的境界の長さは変わりません。 |
外皮面積 | 基礎部分の外皮面積を求める際に必要な数値の項目です。 |
高さ | 基礎断熱工法で土間全面に断熱施工する場合(「専用初期設定:床・基礎」の「土間全面に断熱材を施工する」がON)に、スラブ天端から基礎上端までの高さを入力します。 |
面積 | 属性変更のときに表示されます。外皮面積の「高さ」と熱的境界の「長さ」より求められます。 |
U値 | 外皮平均熱貫流率を求める際に必要な数値の項目です。 |
温度差係数 | 外気に接する基礎部分は「外気側(1.0)」、床下に接する基礎部分は「床下側(0.7)」を選びます。 |
η値 | 平均日射熱取得率を求める際に必要な数値の項目です。 |
方位 | 熱的境界に垂直な方向で、中から建物の外へ向かう方位を選択します。 入力時は、「自動」で入力されている方位マークで自動的に選択できます。配置図1面、または平面図に方位マークが入力されていない場合、画面の真上を北として方位を自動選択します。自動で設定される方位については、「方位の設定について」を参照してください。 |
冷房期 方位係数 暖房期 方位係数 |
「熱的境界(壁)加算分」がONで「温度差係数」が「外気側」のときに、冷房期または暖房期の計算に使用する係数を表示します。「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「省エネ地域」タブで設定した地域区分と、熱的境界の「方位」に応じて定められています。 入力時に「方位」を「自動」で設定している場合は、入力後に方位係数が設定されます。 |
日射熱取得係数 | 「熱的境界(壁)加算分」がONで「温度差係数」が「外気側」のときに、日射熱取得率を求める際に使用する係数を表示します。日射熱取得係数は、常に「0.034」です。 |
日射熱取得率 | 「熱的境界(壁)加算分」がONで「温度差係数」が「外気側」のときに、各部位の日射熱取得率を表示します。日射熱取得率は、選択した仕様の熱貫流率を使って次の計算式で求められます。 「日射熱取得率 = 熱貫流率 × 日射熱取得係数」 |
日射熱取得なし | 「熱的境界(壁)加算分」がONで、温度差係数が「外気側」のとき設定することができます。 インナーガレージや住宅間など、熱的境界が温度差係数「1.0」でη値計算に参入しないとき、ONにします。 |
「関連設定」 | ダイアログの項目に関連する初期設定を確認できます。ツリーに「関連項目」が表示され、関連する分類項目が表示されます。 |
熱的境界(基礎)の入力でエラー画面が表示された場合には
以下のメッセージは、「専用初期設定:床・基礎」の「■基礎仕様」が未設定のときに表示されます(「自動配置」や「ツール」メニューの「部材配置」で基礎のみONにして配置したとき、「境界」メニューの「熱的境界(基礎)」で仕様を設定せずに入力したときなど)。
メッセージ内容 | 仕様が未設定の部材が配置されました。 |
対処方法 | 「専用初期設定:床・基礎」の「■基礎仕様」を設定して、基礎を配置し直したり、「属性変更」で入力した熱的境界(基礎)を選択して仕様を変更してください。配置済みの基礎仕様にも影響があるので、確認してください。 |
以下のメッセージは、「境界」メニューの「熱的境界(基礎)」で熱的境界を入力するときに、「関連設定」から基礎の評価方法を「土間床等外周部と基礎壁を別々」⇔「土間床等外周部と基礎壁を一体」を変更して、仕様を選択すると表示されます。
メッセージ内容 | 専用初期設定の基礎評価方法が「土間床等外周部と基礎壁を別々で計算する」になっています。 |
専用初期設定の基礎評価方法が「土間床等外周部と基礎壁を一体で計算する」になっています。 | |
対処方法 | 「境界」メニューから「熱的境界(基礎)」を選んで入力してください。 ただし、配置済みの基礎仕様にも影響があるので、確認してください。 |