物件初期設定:建具-建具一括初期値
外部建具の取付区分、額縁の材質、水切り、飾り枠などについて設定します。
大壁・真壁に入力する外部建具の取付方法を変更するにはA152260_btr_sec01
「外部建具取付」の「大壁」「真壁」ごとに建具の取付区分(内付け、外付けなど)の初期値を設定します。
大壁とは、木造真壁以外の壁のことです。真壁とは、部屋属性の「壁作成タイプ」が「真壁」または「押入壁」となっている部屋の壁のことです。
大壁
「金属」または「木製」がONの場合に設定可能です。大壁に入力する外部建具の取付区分を設定します。
大壁に対する取付区分を設定するとき、金属製の建具を対象にする場合は「金属」をONにします。
木製の建具を対象にする場合は「木製」をONにします。
内付け(内) | 躯体内側のラインに建具内側が揃うように取り付けます。 |
内付け(芯) | 躯体中心に建具の中心が揃うように取り付けます。 |
内付け(外) | 躯体外側のラインに建具外側が揃うように取り付けます。 |
半外付け | 躯体外側のラインから「半外掛幅」の位置に建具内側が揃うように取り付けます。 半外時建具の掛け幅は、「物件初期設定:建具-描画・表現」の「半外掛幅(金建)」「半外掛幅(木建)」で設定します。 |
外付け | 躯体外側のラインに建具内側が揃うように取り付けます。 |
芯オフセット | 躯体外側のラインから指定したオフセット位置に建具中心が揃うように取り付けます。 |
面オフセット | 躯体外側のラインから指定したオフセット位置に建具外側が揃うように取り付けます。 |
取付オフセット | 取付区分が「芯オフセット」「面オフセット」の場合に、躯体外側のラインから建具(芯または内側面)までのオフセット値を設定します。 |
真壁
「金属」または「木製」がONの場合に設定可能です。真壁に入力する外部建具の取付区分を設定します。
真壁に対する取付区分を設定するとき、金属製の建具を対象にする場合は「金属」をONにします。
木製の建具を対象にする場合は「木製」をONにします。
内付け(内) | 躯体内側のラインに建具内側が揃うように取り付けます。 |
内付け(芯) | 躯体中心に建具の中心が揃うように取り付けます。 |
内付け(外) | 躯体外側のラインに建具外側が揃うように取り付けます。 |
半外付け | 躯体外側のラインから「半外掛幅」の位置に建具内側が揃うように取り付けます。 半外時建具の掛け幅は、「物件初期設定:建具-描画・表現」の「半外掛幅(金建)」「半外掛幅(木建)」で設定します。 |
外付け | 躯体外側のラインに建具内側が揃うように取り付けます。 |
メモ
- 「真壁」は、真壁属性(壁作成タイプ)の部屋で、外側に面している木壁(壁構造タイプ)に取り付けている建具のみに適用されます。
それ以外の壁に取り付けられている建具には、「大壁」に設定されている条件になります(いずれも部屋の外側に面している建具が対象です)。 - 内障子付き建具は、ここでの設定に関係なく、必ず「外付け」になります。
- 外付け建具の場合、平面詳細図において、「物件初期設定:建具-入力モード・逃げ」の「外付け詳細表現で幅出ししない」のON・OFFにより表現が異なります。
設定が有効となる条件(AM建具の場合)
AM建具では、Archi Master 側で取付区分(取付種別)を設定しています。
取付種別 | Archi Master側の設定 |
「なし」以外 | AM建具の「取付種別」が「なし」以外の場合、取付区分は Archi Master
の建具のマスタ値が有効になるため、この物件初期設定は無効です。 ただし、「寸法体系」が「未区分」の場合は「取付種別」は無効となるため、建具属性変更時に変更できます。 |
「なし」 | Archi Master で建具の「取付種別」が「なし」の場合、この「外部建具取付」の設定で取り付けられます。 |
建具入力時に建具幅を自動補正するにはA152260_btr_sec02
建具幅自動補正 | 建具入力位置の柱や直交する壁を考慮し、建具幅を自動補正して入力するときはONにします。OFFの場合、建具幅を補正しません。 |
仕上げ考慮 | 「建具幅自動補正」がONのときに設定可能です。 自動補正時に壁仕上線も考慮する場合はONにします。このとき、建具の始点(1点目)、終点(2点目)から 1/4 の範囲に直交する壁仕上線が考慮され、建具の端部は自動的にその壁仕上線の位置まで縮みます。 |
メモ
- 「建具幅自動補正」「仕上げ考慮」がONの場合、入力した建具幅より補正された値と枠見付寸法を差し引いた寸法が、建具内法寸法となります。
- 木製建具に枠が付く場合は、柱や直交する壁がない場合でも、入力点が枠の外側となるように建具幅が補正されます。寸法区分に関係なく外法基準での入力となります。
- 枠が付く木製建具、または建具幅を指定して内法基準で入力する場合は、建具の入力ダイアログにある「具幅自動補正」をOFFにします。
- 内法固定建具(建具形状マスタ)や寸法固定で入力するAM建具(木製)は、建具幅が優先され、入力点の位置は寸法区分に従います。
高さを参照して戸・窓を入力するにはA152260_btr_sec03
金・木戸の部屋床高参照 |
金属製/木製戸を自動的に部屋床高に合わせる場合はONにします。なお、2部屋の間にある戸の場合、床高の高いほうに合わせます。 戸の取付高を個別に設定しているときなど、部屋床高に合わせたくない場合はOFFにします。 |
2階以上の外部戸下端を上げる | 「金・木戸の部屋床高参照」がONのときに設定可能です。 バルコニー部分の外部戸のように、部屋床高から指定した取付高(FL基準)に建具を取り付けて、下額縁(内額縁)を付けたい場合はONします。このとき、右のボックスに部屋床高からの取付高を設定します。 |
ただし、次の条件を満たす必要があります。
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「2階以上の外部戸下端を上げる」がOFFの場合は、入力時に下額縁(内額縁)は付きません。このとき、下額縁は建具の属性変更で付けてください。 |
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金・木窓の鴨居高参照 |
金属製/木製窓を自動的に鴨居高に合わせるときはONにします。 窓の取付高を個別に設定しているときなど、鴨居高に合わせたくない場合はOFFにします。 |
水切りを自動設定するにはA152260_btr_sec04
水切り自動設定 | 外部建具(浴室に入力する内部建具も含む)を入力するときに水切りを自動設定する場合はONにします。 |
水切りは、外壁仕上線から外側に 15㎜(固定)の位置を出で描画されます。 ただし、半外付け、内付け(内)、内付け(芯)の場合で、枠見付などの寸法によって建具の枠が仕上線より外側になるときは、枠の面から 15㎜ (固定)の出で描画されます。 |
建具の入力時に二重壁を検索するにはA152260_btr_sec05
二重壁検索 | 建具開口処理や建具一括設定などを行うとき、二重壁を検索して処理の対象とする場合はONにします。「検索範囲(二重壁面間)」に、二重壁を検索するときの検索範囲を、建具を入力する壁面からの間隔で設定します。 建具入力時、一括作成時(建具一括設定、建具開口処理がONのとき)にも有効です。 二重壁が存在しないような物件では、OFFにしておきます。 |
建具を入力する壁面から、壁面が検索範囲より内側にある二重壁が検索され、処理の対象となります(0.1㎜ ~ 999.9㎜
の範囲で設定)。 |
取り付ける額縁の材質を変更するにはA152260_btr_sec06
「額縁設定」では、建具入力時の額縁の有無、材質(アルミ製/スチール製/木製/ステンレス製)を設定します。
大壁 | 大壁に入力する建具に額縁を付けるときはONにして、材質を設定します。 大壁とは、木造真壁以外の壁のことです。 |
真壁 | 真壁に入力する建具に額縁を付けるときはONにして、材質を設定します。 真壁とは、部屋属性の「壁作成タイプ」が「真壁」または「押入壁」となっている部屋の壁のことです。 |
「真壁」がONの場合、真壁属性(壁作成タイプ)の部屋で、木造壁以外(壁構造)に取り付けている建具のみに有効です。真壁属性の部屋であっても、壁構造が木造壁の場合、建具の額縁は設定不可です。 | |
モルタル壁 | モルタル仕上の壁に入力する建具に額縁を付けるときはONにして、材質を設定します。 モルタル壁とは、壁タイプ(壁仕上マスタで設定)が「モルタル」となっている壁仕上を設定している部屋に面する壁のことです。 |
外壁 | 外壁に入力する建具に額縁を付けるときはONにして、材質を設定します。 外壁とは、部屋に面していない壁、もしくは外部部屋に面する壁のことです。 |
メモ
- 建具を入力する両隣の部屋属性や壁仕上などから、建具の内側外側につく額縁を設定しています。額縁設定の優先順位は、以下の通りです。
「外壁」→「モルタル壁」→「大壁」「真壁」
額縁の見付・立体表現について
額縁ありの場合 | |
額縁見付 | 額縁の見付は、「物件初期設定:建具-額縁等」の「額縁見付」の値で描画されます。 |
立体表現 | 材質により、「物件初期設定:素材」の次の素材を使用して立体表現されます。 木製 : 造作材 アルミ製 : 建具(アルミ) スチール製 : 建具(スチール) ステンレス製 : 建具(ステンレス) |
額縁なしの場合 | |
立体表現 | 仕上の回り込み部分の表現は、外壁と内壁で次のように異なります。
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飾り枠・タテ貼タイルの有無などを変更するにはA152260_btr_sec07
「窓 飾り枠設定」「戸 飾り枠設定」では、窓・戸ごとに飾り枠、タテ貼タイルの有無、形状を設定します。
これらの設定は、AM建具の入力時の初期値になります。
飾り枠 | 飾り枠付きの建具にする場合はONにして、「詳細」をクリックして「飾り枠 詳細設定」ダイアログで詳細を設定します。 上部の飾り枠の中心部にセンター飾りをつけて描画する場合は、「センター飾り」をONにします。 センター飾りの形状の寸法は固定です。ただし、センター飾りの高さが見付の値よりも短い場合は、「高さ=見付×1.2」となります。センター飾りの見込は、飾り枠から 10mm 出た状態で立体表現されます(平面)。 |
タテ貼タイル | タテ貼タイル付きの建具にする場合はONにして、「詳細」をクリックして「タテ貼タイル
詳細設定」ダイアログで詳細を設定します。 |
AT建具でも使用する |
AT建具の場合に、建具形状マスタの「飾り枠」「タテ貼タイル」の設定を使用する場合はOFFにします。 この物件初期設定の飾り枠、タテ貼タイルの設定を使用する場合はONにします。 |
RC壁の開口処理の条件を変更するにはA152260_btr_sec08
「RC開口処理」では、建具入力時のRC躯体からの逃げ、だき、水勾配などの初期値を設定します。
RC壁との逃げ | 建具のRC壁からの逃げ(左右、上、下)を設定します。通常、建具の溶接代(間詰め幅)を設定します。 |
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水勾配 | 建具を取り付けるRC躯体に水勾配を設定する場合は、水勾配の高さを設定します。 外部建具のみに有効です。 建具を取り付ける壁の「壁構造」が「RC壁」で、下部だきがない場合に、次図のように水勾配を表現できます。内部建具の場合、水勾配はつかず、水平に表現します。 |
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だき | 建具を取り付ける際、躯体周りをだき有りにする場合はONにして、「クリアランス」でだきとサッシの隙間(間隔)を設定します。 だき無しにする場合はOFFにします。 |
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「ふかし壁」と「ふかし壁でない壁」に取り付ける場合では、次のように異なります。 ふかし壁とは、内壁・外壁マスタにおいて、「タイプ」が「ふかし」となっている仕上を指します。ふかし壁でない壁とは、「タイプ」が「ふかし」以外となっている仕上を指します。
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L型面取り/面取り | 「だき」がONの場合に設定可能です。 だきの面取りをL型にする場合はONにします。OFFの場合は通常の面取りとなります。 ただし、面取りは、ふかし壁に取り付く場合に表現可能です。ふかし壁でない壁に取り付く場合は表現できません。 |