内装仕上チェック
居室区画ごとに、ホルムアルデヒド対策の1つである内装仕上の制限のチェックを行います。
このチェックでは、各居室区画の内装仕上(壁、腰壁、天井、床、建具、キッチンなどの住宅部品等)で使用されている建築材料区分とその使用面積を算出し、どれだけの換気回数の換気設備が必要かを検討して判定を行います。
なお、「居室チェック」の「内装仕上チェック」でも同様にチェックできます。
内装仕上をチェックするA530530_nsc_sec01
- 「内装仕上チェック」をクリックします。
- 「内装仕上チェック」ダイアログの「居室区画一覧」で、チェックする居室区画をクリックします。
- 「内装仕上一覧」上部の青字の箇所をクリックして、検討する換気回数を設定します。
「換気設備チェック」で居室区画の換気設備をチェックする際は、ここで設定した換気回数が有効になります。 - 各部位の建築材料区分を変更する場合は、「種別」の「▼」をクリックして区分を変更します。
各部屋の床面積、平均天井高を変更する場合は、変更する部屋を選んで「属性変更」をクリックします(ダブルクリックでも同様)。 - 「判定」を確認します。判定が「OK」の場合は、ホルムアルデヒド発散建築材料の面積に対して、検討した換気回数が満たされていることになります。
- 「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
メモ
- ダイアログの内容を変更した場合は、「OK」でダイアログを閉じた時点でシックハウスチェックデータに反映されます。
- 1階玄関(上階が吹抜)や階段のように、1階とつながっている部屋の属性変更を行うと、「1階玄関」→「2階吹抜」のような順で「部屋属性変更」ダイアログが表示されます。
- 仮想階は読み込み対象外のため、仮想階に対するチェックは行えません。
内装仕上の制限とはA530530_nsc_sec02
内装仕上に使用する第2種、第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の面積を次のように制限します。
N2 × S2 + N3 × S3 ≦ A
S2:第2種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積
S3:第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積
A :居室の床面積
N2,N3:居室区画の部屋種別と換気回数により、係数N2,N3は異なります。
部屋種別 | 換気回数 | N2 | N3 |
住宅等の居室 | 0.7回/h以上 | 1.2 | 0.20 |
0.5回/h以上0.7回/h未満 | 2.8 | 0.50 | |
住宅等以外の居室 | 0.7回/h以上 | 0.88 | 0.15 |
0.5回/h以上0.7回/h未満 | 1.4 | 0.25 | |
0.3回/h以上0.5回/h未満 | 3.0 | 0.50 |
なお、以下の条件のとき、内装仕上制限の対象外となります。
・中央管理方式の空気調和設備を設置した居室
・居室内のホルムアルデヒドの濃度を0.1mg/m3以下に保つことができるものとして大臣認定を受けたもの
「内装仕上チェック」ダイアログの機能A530530_nsc_sec03
居室区画一覧
全階の居室区画がリスト表示されます。
チェックする居室区画をクリックすると、モニタで居室区画が塗り潰されて表示されます。また、「階」も切り替わります。
「リスト編集」で、リスト表示されている居室区画の名称と表示順を変更できます。
メモ
- 住戸区画が有効な場合、住戸区画の切り替えで「全区画」以外を選んでいると、選択しているタイプの住戸区画(参照元)のみがチェック対象(表示される居室区画)になります。
内装仕上一覧
簡易/詳細 | 同一部位でかつ同一建築材料区分をまとめるときは「簡易」をクリックします。 同一部位をまとめずに、詳細に表示するときは「詳細」をクリックします。 |
居室区画名称 | 区画に含まれる部屋名は「・」、合成区画は「-」でつなげて表示されます。 |
部屋種別 | 居室区画の部屋種別(住宅等の居室、住宅等以外の居室)が表示されます。 |
換気回数 | 居室区画の換気回数が表示されます。青字の箇所をクリックすると、換気回数が切り替わります。 |
部屋名 床面積 |
居室区画に含まれている部屋、部屋面積と計算根拠が表示されます。多角形の部屋の場合は、6個の矩形に分割できる領域のみ計算根拠が表示されます。 「属性変更」で部屋の床面積、平均天井高を変更できます。 |
部位 | 各部位の種別(床、壁、腰壁、天井、建具、キッチンなどの住宅部品等)が表示されます。壁において、下地を適用している場合は、「壁(下地)」と表示されます。 |
種別 | 部材に設定されている建築材料区分が表示されます。「▼」で変更できます。ただし、壁(下地)の場合は変更できません。 ※ 種別をJIS/JAS表記にするか建築基準法表記にするかは、「専用初期設定:建築材料」の「JIS/JAS表記」で設定します。 |
記号 | 「専用初期設定:建築材料」の「凡例記号表示」がONの場合に表示されます。 読み込み時または住宅部品等設定時に、資材(仕上・建具)から自動的に記号が割り振られます。変更する場合は、記号をダブルクリックします。 ※ 資材の建築材料区分と「専用初期設定:建築材料」の建築材料の種別が、属性変更や専用初期設定の変更により合致しない場合は、赤字で表示されます。 |
面積 | 部材の面積と計算根拠が表示されます。建具や出窓壁の開口部は「-(マイナス)」で表示されます。 ※ 規制対象外と告知対象外の建築材料においても面積を表示するときは、「専用初期設定:建築材料」の「規制/告示対象外も面積表記」をONにします。 |
係数 | 係数は、設定している換気回数、使用している建築材料区分により異なります。 |
使用面積 | 「面積 × 係数」の計算結果が表示されます。 |
計 | 部屋ごとの使用建築材料の面積が表示されます。 ※ 一覧の一番下に、各部屋の「床面積」の合計、「計」の合計が表示されます。 |
メモ
- 「床面積」「面積」「使用面積」で使用される長さ、高さおよび面積の丸め方法は、「専用初期設定:丸め」で設定します。
判定
内装仕上の制限を満たす場合は「OK」、満たさない場合は「NG」と表示されます。
なお、「第1種建築材料」が使用されている場合は「NG」となります。
凡例記号の自動割り振りについてA530530_nsc_sec04
「専用初期設定:建築材料」の「凡例記号表示」がONのとき、「内装仕上チェック」ダイアログに「記号」欄が表示され、自動的に記号が割り振られます。
自動割り振りのタイミング
平面図・天井伏図データを読み込んだ時点、住宅部品等を設定した時点で行われます。
データ読み込み後または住宅部品等設定後に、属性変更で等級が一致しても再設定は行われません。
自動割り振りの条件
仕上・建具属性、住宅部品等の建築材料区分と、使用されている建築材料の「種別」の等級が一致している場合に行われます。
その他にも、以下の条件があります。
記号 | 建築材料 | 凡例記号が自動で割り振られる条件 |
a | 複合フローリング | Archi Masterの「床材-フローリング」に登録されているAM素材が使用されている場合 |
b | 構造用合板 | ※ 自動割り振りなし |
c | 普通合板 | ※ 自動割り振りなし |
d | 木製階段 | 「住宅部品等設定」で「踏板」「蹴込板」を配置した場合 |
e | じゅらく塗り | ※ 自動割り振りなし |
f | 開戸 | AM建具、形状マスタ建具のうち、片開、片袖、両袖、親子、両開戸で、木製戸の「木製」「フラッシュ」と金属製戸の「スチール」が使用されている場合 |
g | 引戸 | AM建具、形状マスタ建具のうち、片引戸、2枚引戸、3枚引戸、引分戸で、木製戸の「木製」「フラッシュ」と金属製戸の「スチール」が使用されている場合 |
h | 玄関収納 | 「住宅部品等設定」で「玄関収納」を配置した場合 |
i | 引違建具 | AM建具、形状マスタ建具のうち、片引戸、2枚引戸、3枚引戸、引分戸で、木製戸の「木製」「フラッシュ」と金属製戸の「スチール」が使用されている場合 |
j | 収納扉 | AM建具、形状マスタ建具のうち、折戸、両折戸で、木製戸の「木製」「フラッシュ」と金属製戸の「スチール」が使用されている場合 |
k | 据置収納 | 「住宅部品等設定」で「食器棚」「リビングボード」「収納」を配置した場合 |
l | 天井材(天然木化粧合板) | Archi Masterの「天井材-木質内装材」に登録されているAM素材が使用されている場合 |
m | ふすま | AM建具、形状マスタ建具の木製戸のうち「ふすま」が使用されている場合 |
n | 押入棚板 | 「住宅部品等設定」で「押入棚板」を配置した場合 |
o | 床の間 | 「住宅部品等設定」で「床の間」を配置した場合 |
p | キッチン | 「住宅部品等設定」で「キッチン」を配置した場合 |
q | 洗面化粧台 | 「住宅部品等設定」で「洗面化粧台」を配置した場合 |
r | 壁紙施工用でんぷん系接着剤 | Archi Masterの「内装材-壁紙・クロス」または「天井材-壁紙・クロス」に登録されているAM素材が使用されている場合 |
s | ビニールクロス | Archi Masterの「内装材-壁紙・クロス」または「天井材-壁紙・クロス」に登録されているAM素材が使用されている場合 |
t | 化粧合板 | Archi Masterの「内装材-木質内装材」または「その他-木質板」に登録されているAM素材が使用されている場合 |
u~z | (任意に設定可能) | ※ 自動割り振りなし |
メモ
- 「f:開戸」「g:引戸」「i:引違建具」において、木製窓、金属製窓、スチール以外の金属製戸の場合は考慮されません。
凡例記号の変更
「内装仕上チェック」ダイアログの「記号」欄をダブルクリックします。
「建築材料選択」ダイアログで、「専用初期設定:建築材料」で設定した建築材料から最大4つまで選択できます。再度クリックすると選択解除になります。
なお、「建築材料選択」ダイアログで表示される建築材料区分は、JIS/JAS表記固定です。