専用初期設定:柱接合部・柱の小径
柱の柱脚・柱頭部における仕様の判定方法を設定します。また、柱の小径算出用の樹種を設定します。
柱接合部の判定方法を変更するにはA580230_sst_sec01
柱の柱脚・柱頭部における仕口の計算方法は、「判定方法」で選択します。
性能表示解説書による | 「木造住宅のための構造の安定に関する基準解読書」(性能表示解説書)の計算方法によって、柱(柱脚・柱頭)の接合部の仕様を設定します。 (詳しくは、「性能表示解説書による計算方法について」を参照) |
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N値計算法による | N値計算法(基準法)の計算方法によって、柱(柱脚・柱頭)の接合部の仕様を設定します。このとき、按分による計算と按分しない場合を設定します。
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メモ
- 「基準法モード」の「接合」メニューの「柱接合部チェック自動設定」や「柱接合部判定表」で使用されます。
- 設定を変更した場合は、再度「柱接合部チェック自動設定」を実行してください。
1階の柱頭金物の設定方法を変更するにはA580230_sst_sec04
柱接合部チェック自動設定で、2階の柱脚金物の倍率が1階の柱頭金物の倍率より大きくなった場合の処理は、「柱接合部チェック自動判定」の「1階柱は2階柱の仕様を採用する」で設定します。
ONの場合 | 2階の柱脚金物をチェックし、1階の柱頭金物より倍率が大きい場合は、1階の柱頭金物に2階と同じ金物を設定します。なお、1階から2階の通し柱の場合は、2階の通し柱頭の金物と1階の通し柱脚の金物の倍率を比較します。 |
OFFの場合 | 2階の柱脚金物をチェックせずに、1階の柱で計算した倍率の金物を設定します。 |
メモ
- 「基準法モード」の「接合」メニューの「柱接合部チェック自動設定」の初期値として使用されます。
- 2階建てで1階の壁量計算を行うときのみ有効です。
性能表示解説書による計算方法についてA580230_sst_sec02
柱に各方向から取り付いている耐力壁の壁倍率(補正を含む)のうち、最も大きい筋かいの倍率を壁倍率として採用します。
なお、下記の耐力壁だけは、筋かい構造の壁倍率を表の値に補正して計算します(壁構造の倍率は変わりません)。ただし、この補正が行われるのは、平屋建ての柱、2階建ての2階の柱、2階建ての1階の下屋部分の柱の場合です。2階建ての1階の柱に対しては行われません。
筋かい 30×90 | 筋かい 45×90 | 筋かい 90×90 | |
筋かい上端が取り付く柱 | 2.0 | 2.5 | 5.0 |
筋かい下端が取り付く柱 | 1.0 | 1.5 | 1.0 |
接合部の仕様は、金物マスタの「柱接合部」タブの「性能表示接合部仕様」をもとに、壁倍率と柱の位置より設定されます。柱(柱脚・柱頭)の接合部の仕様は、金物マスタの「柱接合部」タブの「凡例」で設定します。
メモ
- 2階建ての1階の柱で、その柱が2階の柱に連続する場合、「柱接合部チェック自動設定」により2階の柱の金物倍率より1階の柱の金物倍率が小さくなるとき、1階の柱には2階の柱の金物が適用されます。
N値計算法についてA580230_sst_sec03
柱のX方向、Y方向ごとにN値を次のように計算します。N値計算は、2階建てまでの対応です。
2025年4月建築基準法改正関連
- 存在壁量に算入した準耐力壁等のうち壁倍率1.5倍超えのものはN値計算に加算します。
例:準耐力壁等の倍率が1.5倍を超える場合、A1やA2の値には準耐力壁等の倍率を加算します。 - 複数の準耐力壁等を併用する場合は壁倍率の合計で判断し、耐力壁と準耐力壁等を併用する場合は準耐力壁等の壁倍率で検討します。
- 法改正について詳しくは、こちらを参照してください。
平屋建ての柱、2階建ての2階の柱、2階建ての1階の下屋部分の柱 |
N = A1 × B1 - L
A1:柱の両側における軸組の倍率の差(筋かいを設けた場合は補正を加える) B1:周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果を表す係数(出隅柱は0.8、その他は0.5) L:鉛直荷重における押さえの効果を表す係数(出隅柱は0.4、その他は0.6) |
2階建ての1階直下柱がなく、1m以内の1階の柱(按分による計算を行わない場合) |
N = A1 × B1 + A2 × B2 - L
A1:柱の両側における軸組の倍率の差(筋かいを設けた場合は補正を加える) B1:周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果を表す係数(出隅柱は0.8、その他は0.5) A2:1m以内の当該柱に連続する2階柱の両側における軸組の倍率の差(筋かいを設けた場合は補正を加える) B2:2階の周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果を表す係数(2階の出隅柱は0.8、その他は0.5) L:鉛直荷重における押さえの効果を表す係数(出隅柱は0.4、その他は0.6) |
2階建ての1階の柱 |
N = A1 × B1 + A2 × B2 - L
A1:柱の両側における軸組の倍率の差(筋かいを設けた場合は補正を加える) B1:周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果を表す係数(出隅柱は0.8、その他は0.5) A2:当該柱に連続する2階柱の両側における軸組の倍率の差(筋かいを設けた場合は補正を加える) B2:2階の周辺の部材による押さえ(曲げ戻し)の効果を表す係数(2階の出隅柱は0.8、その他は0.5) L:鉛直荷重における押さえの効果を表す係数(出隅柱は1.0、その他は1.6) |
接合部の仕様は、金物マスタの「柱接合部」タブの「N値計算接合部仕様」をもとに、N値より設定されます。
柱(柱脚・柱頭)の接合部の仕様は、金物マスタの「柱接合部」タブの「凡例」で設定します。
按分による計算を行う場合
ずれている2階の柱より引抜き力が伝達される1階の柱 |
N = A1 × B1 + A2 × B2 + C - L
A1、B1、A2、B2、Lについては、上表と同じです。 C:A3×B3×分配率 + A4×B4×分配率 +・・・ A3×B3:2階の離れている柱 分配率:按分の結果を小数点以下3桁目で四捨五入し、小数点以下2桁で表示 |
「按分による計算」がONの場合、上階の柱①の引き抜き力を距離の比で、下階の柱②③に振り分けます。
柱②へ伝達される力 = ① × b /(a+b)
柱③へ伝達される力 = ① × a /(a+b)
このとき、「b /(a+b)」「a /(a+b)」が分配率となります。
メモ
- 「按分による計算」がOFFの場合、上下階の柱のずれが1m以内であれば「当該柱に連続する2階柱」とみなします。1m以内に柱が複数ある場合は、柱の両側における軸組の倍率の差が最も大きい柱が対象となります。
筋かいを設けた場合の補正
筋かいが取り付く柱の種類によって、加えられる補正値が異なります。
筋かいが片側から取り付く柱 | |||
柱頭部 |
柱脚部 |
柱頭・柱脚部 |
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15×90mm以上の木材又はφ9mm以上の鉄筋 | 0 | 0 | たすき掛けの場合は、補正値を 0 とする。 |
30×90mm以上の木材 | 0.5 | -0.5 | |
45×90mm以上の木材 | 0.5 | -0.5 | |
90×90mm以上の木材 | 2.0 | -2.0 |
片筋かいが両側から取り付く柱(いずれも柱頭部に取り付く片筋かいの場合) | |||||
片筋かい | 15×90 | 30×90 | 45×90 | 90×90 | 両筋かいがともに柱脚部に取り付く場合は、補正値を 0 とする。 |
15×90mm以上の木材又はφ9mm以上の鉄筋 | 0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 | |
30×90mm以上の木材 | 0.5 | 1.0 | 1.0 | 2.5 | |
45×90mm以上の木材 | 0.5 | 1.0 | 1.0 | 2.5 | |
90×90mm以上の木材 | 2.0 | 2.5 | 2.5 | 4.0 |
片筋かいが両側から取り付く柱(一方の片筋かいが柱頭部に、他方が柱脚部に取り付く片筋かいの場合) | |||||
片筋かい | 15×90 | 30×90 | 45×90 | 90×90 | 両側がたすき掛け筋かいの場合は、補正値を 0 とする。 |
15×90mm以上の木材又はφ9mm以上の鉄筋 | 0 | -0.5 | -0.5 | 2.0 | |
30×90mm以上の木材 | 0.5 | 0.5 | 0 | 1.5 | |
45×90mm以上の木材 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 1.5 | |
90×90mm以上の木材 | 2.0 | 1.5 | 1.5 | 2.0 |
一方がたすき掛けの筋かい、他方が柱頭部に取り付く片筋かいの場合 | |||||
片筋かい | 15×90 | 30×90 | 45×90 | 90×90 | 一方がたすき掛け筋かい、他方が柱脚部に取り付く場合は、補正値を 0 とする。 |
15×90mm以上の木材又はφ9mm以上の鉄筋 | 0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 | |
30×90mm以上の木材 | 0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 | |
45×90mm以上の木材 | 0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 | |
90×90mm以上の木材 | 0 | 0.5 | 0.5 | 2.0 |