木造構造材マスタ
木造構造材マスタでは、構造材の断面寸法(幅、せい)、樹種、等級、割付方法、基準強度などを設定します。
木造床小屋伏図で配置する部材の寸法型式や積算情報などの多くは木造構造材マスタから連動するため、伏図を作成する前に構造材マスタを登録・編集しておきます。
メモ
- 「処理選択」ダイアログの「マスタ専用」タブから開きます。
木造構造材をマスタに登録するA185100_mkm_sec01
木造構造材マスタは、9種類のタイプをマスタとして登録できます。
なお、木造構造材マスタを保存するフォルダは、「物件初期設定:マスタ環境-構造図マスタフォルダ」の「構造材」で設定します。
- 「処理選択」ダイアログの「マスタ専用」タブをクリックして「木造軸組構造」を選びます。
- 「木造構造材」をクリックします。
- 「タイプ名称」で、使用するマスタタイプを選びます。
- 部位をダブルクリックします。または、部位を選んで「編集」をクリックします。
- 「木造構造材マスタ編集」ダイアログで、幅、せい、樹種、等級、割付方法などを設定して「OK」をクリックします。
- 部位の「基準強度」のセルをダブルクリックします。
- 「基準強度マスタ」ダイアログで、区分、強度等級、強度樹種を選んで「OK」をクリックします。
ダイアログ下部の「強度割付」を使用すると、樹種から基準強度マスタを検索して自動割付することも可能です。 - 「上書」をクリックして、マスタに保存します。
- 「OK」をクリックして、木造構造材マスタを終了します。
- 「物件初期設定:マスタ環境-構造図マスタフォルダ」の「構造材マスタタイプ(木造)」で、使用するマスタタイプを設定します。
幅、せい 幅せいグループ |
幅、せいはリストから選択するほか、直接数値入力も可能です。 なお、リストに表示される幅せいは「幅せいリスト」でグループ別に設定でき、「幅せいグループ」では使用するグループを選びます。 |
樹種、等級 | 「材種マスタ」で登録されている樹種、等級を選びます。 |
割付、基準長さ | 割付方法を「一本割」「定尺割1」「定尺割2」「総割」から選びます。また、「材種マスタ」で登録されている基準長さを選びます。 (詳しくは、「割付方法について」を参照) この設定は、床小屋伏図にて「部材チェック」(梁・桁の長さチェック)を行う際の基準長さとしても使用しています。 |
単価タイプ | 使用する木造構造材単価マスタの単価タイプを選びます。 |
メモ
- ダイアログ上部のボタンで、マスタの名称変更や複写を行うことができます。
タイプ名称入力 | マスタの名称を変更します。 | |
タイプ別複写 | 現在開いているマスタに、別のタイプのマスタを複写します。 をクリックし、複写元のマスタを選んで「OK」をクリックすると、複写元の内容が現在のマスタに上書き複写されます。 |
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部材別複写 | 他の部材の設定内容を複写します。 変更する部材を選んでをクリックし、複写元の部位を選んで「OK」をクリックすると、部位名以外の設定内容すべてが複写されます。このとき、「タイプ名称」を切り替えると、他のマスタタイプからも部材の設定内容を複写できます。 |
積算で使う樹種、等級などを設定するにはA185100_mkm_sec02
積算で使う樹種、等級、基準長さなどは、「材種マスタ」で設定します。
設定を変更するには、セルをダブルクリック、またはF2キーを押します。
樹種 | 200種類まで登録でき、(1)~(4)をクリックして一覧を切り替えます。 |
等級 | 50種類まで登録できます。ただし、灰色で表示されている等級は、プログラム固定のもので変更できません。 |
基準長さ | 部材を「定尺割1」「定尺割2」「総割」で割り付けるときの基準となる長さを設定します。10パターン登録できます。 「定尺割1」「総割」の場合、No.1の列の値が基準長さになります。 「定尺割2」の場合、No.1~5の値が基準長さになります。No.1~5の値は、長い順に設定します。 (詳しくは、「割付方法について」を参照) |
一本割のときの最大長さ | 割付方法を「一本割」にした部材の最大の長さを設定します。 床小屋伏図にて「部材チェック」(梁・桁の長さチェック)を行う際の基準長さとして使用します。 |
メモ
- 構造計算で使う樹種、強度等級、基準強度などは、「基準強度マスタ」で設定します。
- これらの樹種、等級は、床小屋伏図にて部材の属性変更で確認できます。
部材の規格寸法を登録するにはA185100_mkm_sec03
部材の規格寸法は、「幅せいリスト」でグループごとに設定します。
数値を入力するには、セルをダブルクリック、またはF2キーを押します。
初期状態では、各グループは次の部材に設定されています。
管柱等 | 通し柱1、通し柱2、管柱、隅柱、床柱(角)、ポーチ柱(角) |
束等 | 床束、小屋束 |
梁・桁等 | マクラ、胴差、梁、床梁、小屋梁、妻梁、敷梁、登梁、跳ね出し梁、桁、仕切桁、軒桁 |
土台・母屋等 | 土台、火打土台、大引、大引受、頭つなぎ、火打梁、棟木、母屋、谷木、隅木 |
補助材 | 半柱、1/4柱、間柱(洋・和)、吊間柱(洋・和)、筋かい、根太1、根太2、根太掛、根がらみ、窓マグサ、窓台、垂木、垂木掛、小屋筋かい、振れ止め、トラス合掌、トラス陸梁、トラス挟束、トラス方杖、トラス真束、トラス間柱、トラス小屋束、鼻母屋、ころび止め |
丸部材 | 丸柱、床柱(丸)、ポーチ柱(丸)、丸太、化粧丸太 |
メモ
- 規格寸法を登録しておくと、部材の入力ダイアログの「幅」「せい」で、幅せいリストから寸法型式を選択できます。
割付方法についてA185100_mkm_sec04
伏図の各部材に対して、どの長さの木材へ、どのように割り付けるかを設定します。
一本割 | 部材を実寸法で集計します。 |
総割 | 同じ部材を合計した長さを「基準長さ1」で割り付けて集計します。 |
定尺割1 | 「基準長さ1」で割り付けて、不足分と余りを順次調整して集計します。 |
定尺割2 | 「基準長さ1~5」で割り付けて、不足分と余りを順次調整して集計します。 |
一本割
入力された長さそのままを拾います。部位名、部材の大きさ、樹種、等級がすべて同じときは同一部材項目として集計され、1つでも異なれば別の部材項目として集計されます。
【集計結果】9.1mが1本、6.3mが1本、3.7mが1本、0.8mが1本
総割
部位名、部材の大きさ、樹種、等級がすべて同じ部材の長さを合計し、それを「基準長さ1」であまりが出るまで割り付けます(ただし、「基準長さ1」が「0」のときは「4.00」として割り付けます)。
部位名、部材の大きさ、樹種、等級が1つでも異なれば別の部材項目として集計されます。
【集計結果】4mが5本
定尺割1
部位名、部材の大きさ、樹種、等級がすべて同じ部材を「基準長さ1」で次のように割り付けます(ただし、「基準長さ1」が「0」のときは「4.00」として割り付けます)。
部位名、部材の大きさ、樹種、等級が1つでも異なれば別の部材項目として集計されます。
- すべての部材を「基準長さ1」で、「基準長さ1」より短くなるまで割り付けます。残った長さを不足分とし、「基準長さ1」より短い場合も不足分とします。
- 不足分を長い順に「基準長さ1」で割り付けます。あまりが出た場合、そのあまりで他の不足分が割り付けられないか検索して割り付け、さらにあまりが出れば不足分を再計算します。
- 割り付けられなくなったあまりは捨てられます。
【集計結果】4mが6本
定尺割2
部位名、部材の大きさ、樹種、等級がすべて同じ部材を「基準長さ1」~「基準長さ5」で次のように割り付けます(ただし、「基準長さ」がすべて「0」のときは 5m 4m 3m 2m 1m として割り付けます)。
部位名、部材の大きさ、樹種、等級が1つでも異なれば別の部材項目として集計されます。
ここでは、次の部材を「基準長さ」4m 3m 2m 1mで割り付ける例で解説します。
- 1本以上の同じ長さを合計して「基準長さ」になるものを割り付けます(1本の部材がその基準長さの約数になっている場合のみ)。
- 最短の「基準長さ」(ここでは1m)より長い部材に対して、次の手順3~5の操作を長い部材ごとに繰り返します。
- 部材が「基準長さ1」~「基準長さ5」の合計(ここでは4+3+2+1=10m)より長い場合は、最長の「基準長さ」で、それより短くなるまで割り付けます。
- 部材が「基準長さ1」~「基準長さ5」の合計より短い部材、または手順3のあまりを、以下の条件で「基準長さ」を組み合わせて割り付けます。
・あまりが出るように、しかもできるだけ少なくなるように「基準長さ」を組み合わせる
・同じ結果の組み合わせがあれば、長い「基準長さ」が入っているものを採用 - 手順4のあまりで、まだ割り付けられていない部材を取れるものがあれば割り付けます。
- まだ割り付けられていない部材を長い順に加算して、最長の「基準長さ」になれば1本割り付けます。この操作を繰り返し、最後の残りは、1番余りの少ない基準長さを割り付けます。
- 割り付けられなくなったあまりは捨てられます。
【集計結果】4mが6本、3mが3本、2mが2本