
熱的境界(建具)/建具を平面図から読み込み
建具の熱的境界データを入力します。
外気に接する建具のほか、トップライト、ガラスブロック、ドーマの建具、出窓壁の建具に入力します。
建具の熱的境界を入力後、平面図の建具を変更した場合は、「建具を平面図から読み込み」で建具の熱的境界を再配置し、重なる壁の開口面積を反映します。

建具の熱的境界を入力するA560376_ntt_sec01
「境界」メニューから「熱的境界(建具)」の「熱的境界(建具)」を選びます。
- 熱的境界(建具)を入力する建具をクリックします。
- 「熱的境界(建具)」ダイアログで仕様、建具の取付位置、幅、高さ、方位などを確認して、「OK」をクリックします。
メモ
- すでに建具の熱的境界データが入力されている場合、重ねて熱的境界を入力することはできません。

「熱的境界(建具)」ダイアログの機能A560376_ntt_sec02
建具変更 | 平面図から読み込んだ建具(参照)を変更します。 | ||||
3Dカタログ仕様 ATZERO仕様 |
建具の本体、枠の仕様とガラスの仕様を選択します。 「専用初期設定:建具」の「建具属性の3Dカタログ仕様を優先する」がONのとき、初期値で「3Dカタログ仕様」になります。 「建具属性の3Dカタログ仕様を優先する」がONの場合でも、Archi Masterに登録されている建具、ZEROのマスタに登録されている建具を使用している場合は、「ATZERO仕様」になります。 |
||||
「3Dカタログ仕様」は、3Dカタログマスタに登録されている建具の「性能・積算」に登録されている建具、ガラスの仕様を使用します。 | |||||
「ATZERO仕様」は、「外皮性能計算専用初期設定:建具」に設定されている仕様を使用します。使用するガラス別性能は、「物件初期設定:建材マスタ」の「初期ガラスタイプ」で設定されているアルファベットの建具、ガラス仕様になります。 | |||||
窓として集計 | ATZERO仕様の戸(ドアや掃き出し窓)の場合に表示されます。 大部分がガラス等で構成されている建具のときはON、ガラス面積の小さい玄関ドア等はOFFにします。ONの場合は窓、OFFの場合はドアとして集計されます。 ![]() |
||||
仕様 | 「熱的境界仕様選択」ダイアログを開いて、熱的境界の仕様を選択します。 | ||||
3Dカタログ仕様 | 3Dカタログマスタに登録されている建具の「性能・積算」に登録されているガラス別性能の仕様です。 メーカー公開の「試験値等」を使用している場合は、「仕様」の最後尾に「(試験値等)」が表示されます。 ![]() |
||||
ATZERO仕様 | 「専用初期設定:建具」で建具のタイプ別に設定した熱的境界の仕様が初期値としてセットされます。 「熱的境界仕様選択」ダイアログには「専用初期設定:仕様」で登録した仕様が表示されます。 |
||||
付属部材の熱抵抗 | 該当する付属部材がある場合は、「シャッター若しくは雨戸」「和障子」「熱的境界の外部に属する風除室」から選択します。選択した付属部材の熱抵抗値が表示されます。 「(試験値等)」が表示されている仕様の場合は、登録されている各付属部材による実質熱貫流率を使用するので、熱抵抗値は表示されません。 ※ 平面図の建具属性からの連動については下記参照 ※「熱的境界の外部に属する風除室」は「風除室(熱的境界なし)と玄関部屋(熱的境界あり)の間の窓または框ドア」のときに選択します。 |
||||
実質熱貫流率 | 選択した仕様の実質熱貫流率を表示します。 3Dカタログマスタの「試験値等」以外の仕様の場合は、国立研究開発法人 建築研究所が定める各付属部材の熱抵抗値によって補正された熱貫流率を使用します(8地域を除く)。 3Dカタログマスタの「試験値等」の仕様の場合は、メーカー側で登録した各付属部材別の熱貫流率を使用します。 |
||||
計算U値 | 窓の熱性能評価による実質熱貫流率(計算U値)を使用したい場合は、「計算U値」をONにして「実質熱貫流率」に値を入力します。 ※ 詳しくは、 ![]() ※ 計算U値を使用した建具は、U値シミュレートで仕様名称が「計算U値仕様建具」になります。U値シミュレートでは熱的境界の仕様には変更できません。 ![]() ※3Dカタログマスタの「試験値等」の仕様の場合、この項目は使用できません。 |
||||
ガラス | 平均日射熱取得率の計算に用いるガラスの仕様と日射遮蔽措置を設定します。 ドアの場合、この項目は使用できません。 |
||||
3Dカタログ仕様 | 3Dカタログマスタに登録されている建具の「性能・積算」に登録されているガラス別性能の仕様の中から、「物件初期設定:建材マスタ」の「初期ガラスタイプ」で設定されているアルファベットのガラス仕様がセットされます。 | ||||
ATZERO仕様 | 「専用初期設定:建具」の「η値」で設定したガラスの仕様がセットされます。 ボタンをクリックして「開口部仕様選択」ダイアログを開き、ガラスの仕様を選択します。 ※平成29年4月より「H25年基準」のガラス仕様は使用できません。既存のデータで平成25年基準のガラス仕様を選択している場合は、「H28年基準」をONにして平成28年基準のガラス仕様を選択してください。 ※「専用初期設定:建具」の「η値」の「仕様」で設定したガラスの仕様が初期値としてセットされます。 ※「開口部仕様選択」ダイアログで「日射熱取得率」が「障子」または「外付ブラインド」のセルを選択すると、「装飾」の設定も変更されます。 ![]() |
||||
日射熱取得率 | 選択されているガラスの仕様と「装飾」による日射熱取得率を表示します。 「3Dカタログ仕様」の建具の場合は、3Dカタログマスタに登録されている日射熱取得率を使用します。 |
||||
装飾 | 建具に「和障子」もしくは「外付けブラインド」がある場合に選択します。遮蔽物によって、日射熱取得率が変わります。 ※ 平面図の建具属性からの連動については下記参照 |
||||
面積 (内法) |
計算に使用する外皮面積を設定します。 | ||||
基準 | 平面図から取り込んだ建具の取付けの基準です。 | ||||
取付高 | 平面図から取り込んだ建具の取り付けの高さです。 | ||||
高さ | 参照データより取得した建具の高さを表示します。値を変更すると、平面図の建具属性の「基準」が「SL」「FL」の場合は上に延ばし、「窓高」「軒高」の場合は下に延ばします。 ※ 自動でセットされる建具の高さは、「専用初期設定:建具」の「開口寸法」の設定によって変わります。 |
||||
幅 | 参照データより取得した建具の幅を表示します。変更するときは、この項目をONにして値を入力します。 ※ 値を変更しても、CAD画面に表示される熱的境界の長さは変わりません。 ※ 自動でセットされる建具の幅は、「専用初期設定:建具」の「開口寸法」の設定によって変わります。 |
||||
面積 | 建具の面積を表示します。「建具面積=幅×高さ」 | ||||
U値 | 外皮平均熱貫流率を求める際に必要な数値の項目です。 | ||||
温度差係数 | 一戸建ての住宅の場合、建具の温度差係数は、常に「1.0」です。 共同住宅の場合、外気又は外気に通じる空間は「外気側(1.0)」、外気に通じていない空間は「非外気側(0.7)」を選びます。 「非外気側」がONの場合、η値計算には算入しません。 ![]() ![]() |
||||
η値 | 平均日射熱取得率を求める際に必要な数値の項目です。 | ||||
方位 | 建具の熱的境界に垂直な方向で、中から建物の外へ向かう方位を選択します。トップライトの場合は「上面」を使います。 自動で設定される方位については、「方位の設定について」を参照してください。 |
||||
補正 | 取得日射量補正係数の計算方法(詳細法、定数)を選びます。 ※「専用初期設定:建具」の「日射取得量の補正方法」で「詳細法(数表を用いる)」を選んだ場合は「詳細法」、「定数(冷房期=0.93 暖房期=0.51)」を選んだ場合は「定数」が初期値としてセットされます。 ※「定数」を選んだ建具は、η値シミュレートで「庇等日除」「寸法比」などが「-」となります。 |
||||
日除けの再取得 | 「高さ」の値を変更した場合、「SL」「FL」基準の建具は「日除け」の「垂直距離」の値が変わるため、このボタンをクリックして値を再取得します。 ※「補正」で「詳細法」を選んでいるときに表示されます。 ※ 詳しくは、 ![]() |
||||
■冷房期 ■暖房期 | |||||
方位係数 | 冷房期または暖房期の計算に使用する係数を表示します。「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「新省エネ地域」タブで設定した地域区分と、熱的境界の「方位」に応じて定められています。 | ||||
補正係数 | 冷房期の取得日射量補正係数(fC)または暖房期の取得日射量補正係数(fH)を表示します。選択したガラスの仕様や日除けの設定によって補正係数が変わります。 | ||||
日除け | 窓の上部に庇、バルコニー、軒などのオーバーハング型の日除けがある場合に、日除けする部位とその寸法が表示されます。変更する場合は「変更」をONにして、数値を変更します。
※ 日除けの計算方法については「日除けの計算方法について」を参照 ※「補正」で「詳細法」を選んでいるときに表示されます。「定数」を選んでいる場合や、玄関ドア等(「窓として集計」がOFF)、トップライトの場合、この項目は表示されません。 |
||||
日射熱取得係数 | 玄関ドア等(「窓として集計」がOFF)の場合に表示されます。日射熱取得率を求める際に使用する日射熱取得係数は、常に「0.034」です。 | ||||
日射熱取得率 | 玄関ドア等(「窓として集計」がOFF)の場合に表示されます。日射熱取得率は、選択した仕様の実質熱貫流率を使って次の計算式で求められます。 「日射熱取得率 = 実質熱貫流率 × 日射熱取得係数」 ※「3Dカタログ仕様」のドアの場合は、3Dカタログマスタに登録されている日射熱取得率が使用されます。 |

ガラス仕様・装飾と付属部材の連動についてA560376_ntt_sec03
平面図の建具属性から「熱的境界(建具)」ダイアログには、次のように連動します。
ガラス
熱的境界(建具) | 連動元 |
ガラス仕様 | 「専用初期設定:建具」の「ガラス初期値」 ※ 平面図の建具属性のガラス仕様は連携しません。 |
ガラス装飾 | 平面図の建具属性の「日射遮蔽措置」で「和障子」または「外付けブラインド」が設定されている場合、「装飾」にそのまま連携します。「レースカーテン」「内付けブラインド」「なし」が設定されている場合、「装飾」は「なし」になります。 |
付属部材の熱抵抗
「専用初期設定:建具」の「雨戸・シャッター等付属部材による補正を行う」がONの場合、雨戸付、シャッター付、内障子付の建具については「付属部材の熱抵抗」に連携します。
※ OFFの場合は、すべての建具の「付属部材の熱抵抗」が「なし」になります。
建具に付属する部材 | 付属部材の熱抵抗 |
雨戸、シャッター | シャッター若しくは雨戸 |
内障子、内障子+雨戸、内障子+シャッター | 和障子 |
※ 建具に単独の雨戸やシャッターを配置した場合は連携できません。 |

変更した建具の開口面積を反映するA560376_ntt_sec04
平面図の建具の熱的境界を入力した後、平面図の建具の変更があった場合は、「建具を平面図から読み込み」で壁の熱的境界の開口面積を反映させます。
「境界」メニューから「熱的境界(建具)」の「建具を平面図から読み込み」を選びます。
- 平面図から再読み込みする建具をクリック、または対象の建具の範囲を指定します。
- 確認画面を確認して、「OK」をクリックします。
内部建具も読み込む 建物内部の建具も再読み込みの対象にします。