自動
意匠図(平面図、屋根伏図)、構造図(基礎伏図、床小屋伏図)から構造計算に必要なデータを読み込みます。

図面データを読み込むA630410_jid_sec01
「自動」をクリックします。
- 「自動条件」ダイアログで条件を設定して、「OK」をクリックします。
※ ZERO起動時の設定の初期値(ON・OFF)は、常に次の状態になります。設定の変更は、ZERO終了時まで有効です。
メモ
- データの読み込みによって初期設定の内容が変更されるものがあります。データの読み込み後は、必ず初期設定を確認してください。
(初期設定の連動については、「データを読み込んだ場合の初期設定の連動元」を参照) - 床小屋伏図の部材に割り当てられている基準強度は、構造計算にそのまま連動します。
(詳しくは、「構造図からの基準強度の連動について」を参照) - 読み込み元の図面(平面図、屋根伏図、基礎伏図、床小屋伏図)を変更した場合、構造計算にはリアルタイム連動しません。変更を反映するには、再度読み込みなおす必要があります。

「自動条件」ダイアログの機能A630410_jid_sec05
伏図も参照する | 構造図(基礎伏図、床小屋伏図)からもデータを読み込む場合はONにします。OFFの場合は、意匠図(平面図、屋根伏図)からのみ必要なデータを読み込みます。 ※この設定による鉛直構面の筋かいの連動については、下記を参照。 |
全階対象 | 全階まとめてデータを読み込む場合はONにします。OFFの場合は、コマンドを実行した階のみデータを読み込みます。 |
グリッドを通り芯から生成する | 構造図または平面図の通り芯からグリッドの間隔と名称を作成する場合はONにします(構造図の通り芯を優先)。このとき、耐力要素のある通りには必ず通り芯が配置されていることを確認してください。 OFFの場合は、平面図の壁配置状態(耐力要素)をみてグリッドが割り振られ、耐力要素のある通りに構造図または平面図の通り芯があれば名称が連動します。なければ名称が4a 4b 4cのように枝番が付きます。 |
準耐力壁を作成する | 平面図の壁および開口を参照して準耐力壁等を配置する場合はONにします。OFFの場合は、準耐力壁等を配置しません。 ※この設定による鉛直構面の面材の連動については、下記を参照。 |
腰壁等を作成しない | 「準耐力壁を作成する」がONのときに設定できます。 準耐力壁のみ作成して、腰壁等(たれ・腰壁)を作成しない場合はONにします。このとき、開口部の位置の壁倍率は0となります。 OFFの場合は、準耐力壁および腰壁等(たれ・腰壁)を作成します。 ※この設定による鉛直構面の面材の連動については、下記を参照。 |
バルコニー高さに手摺高を含める | バルコニーの見付面には、平面図のバルコニーに取り付く外部手摺の壁高が連動しますが、バルコニーの見付面の高さを「外部手摺の壁高+手摺高」とする場合はONにします。バルコニーの見付面の高さに手摺高を含まない場合はOFFにします。 |
梁属性 中間部仕口欠損は<自動判定>とする | 構造計算時に、梁の中間部仕口欠損を自動判定したいときは、ONにします。 このとき、梁属性ダイアログの「中間部仕口欠損」は「<自動判定>」となり、構造計算を行うと、梁の各スパン単位で次のように計算されます。 ・ 中間部に同階柱が乗る場合は「ほぞ差し」 ・ 片側から梁を受ける場合は「蟻掛け」 ・ 片側から根太を受ける場合は「大入れ」 ![]() |
「初期設定:計算条件(方針)」の「曲げ・たわみ検討用欠損低減率設定」ダイアログにある「自動判定時、根太による欠損あり」がONのとき、根太による欠損(大入れ)が考慮されます。 | |
その他床、線荷重、火打構面は変更しない | 個別に入力した「その他荷重」「線荷重」「火打構面」を削除して、データを読み込みなおすときはOFFにします。「その他荷重」「線荷重」「火打構面」を削除しないときはONにします。 ・ ![]() ・ ![]() ※ 火打構面の「火打自動入力」で入力された火打梁は、ON・OFFに関わらず削除されます。 |
根太荷重領域を作成しない | ![]() |
屋根形状と妻壁を作成しない | ![]() |

データを読み込んだ場合の各データの連動元A630410_jid_sec02
「自動条件」ダイアログの設定によって、連動するデータと連動元は次表のようになります。
木造構造計算の部材 | データの連動元 | 備考 | ||||
「伏図も参照する」OFF (意匠図のみを参照) |
「伏図も参照する」ON (意匠+構造図を参照) |
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基礎 | 布基礎T | 基礎伏図 | 布基礎 | 偏心距離=0 | ||
布基礎L | 基礎伏図 | 布基礎 | 偏心距離≠0 | |||
布基礎B | 基礎伏図 | 布基礎 | 立上り高さ=0 | |||
基礎梁 | 基礎伏図 | 布基礎 | 立上り幅=フーチング幅、べた基礎用 | |||
べた基礎 | 基礎伏図 | べた基礎 | 地業を判定 | |||
アンカーボルト | 基礎伏図 | アンカーボルト | M12、ホールダウン付きM16 | |||
人通口(立上り部開口) | 基礎伏図 | 人通口 | ||||
軸組 | 管柱(1~3階) | 平面図 | 管柱、隅柱、丸柱、床柱、ポーチ柱 | 床小屋伏図 | 管柱、隅柱、丸柱、床柱、ポーチ柱 | 非構造柱は読み込み対象外 |
通し柱 | 平面図 | 通し柱 | 床小屋伏図 | 通し柱 | ||
S柱 | 平面図 | S柱(角形鋼管) | 平面図 | S柱(角形鋼管) | 1階構造がS | |
RC柱 | 平面図 | RC柱(矩形) | 平面図 | RC柱(矩形) | 1階構造がRC、SRC | |
RC壁 | 平面図 | RC壁 | 平面図 | RC壁 | 1階構造がRC、SRC | |
床組 | 土台 | 床小屋伏図 | 土台 | |||
大引 | 床小屋伏図 | 大引 | ||||
火打土台 | 床小屋伏図 | 火打土台 | ||||
床束 | 床小屋伏図 | 床束 | 既製束は読み込み対象外 | |||
根太・荷重方向 | 床小屋伏図(平面図) | 根太(部屋領域) | ※1 | |||
梁(2~3階) | 床小屋伏図 | 胴差、梁、床梁、桁、間仕切桁 | ※2 | |||
丸太梁 | 床小屋伏図 | 丸太 | 部位は「その他の梁」で連動 | |||
跳出梁 | 床小屋伏図 | 跳出梁 | 部位は「その他の梁」で連動 端部仕口は「全断面有効」で連動 |
|||
火打梁 | 床小屋伏図 | 火打梁 | ||||
火打金物 | 床小屋伏図 | 火打金物 | ||||
S梁 | ||||||
※1:構造図に根太がなくても、平面図で床仕上が配置されている領域に根太・荷重方向を配置(階段など)。ただし、1階玄関、UBのように床仕上のタイプが「モルタル(土間コン)」の場合には配置しない。 また、平面図のバルコニーシンボルの領域をみて根太・荷重方向を配置(読み込み時の「初期設定:使用共通部材」のサイズで配置)。なお、根太のピッチには、床伏図の根太の平均ピッチが連動。 ※2:材長2m未満の床梁の部位は「床小梁」で連動、その他の部位は「その他の梁」で連動 胴差の端部仕口は「ほぞ差し」で連動、その他の端部仕口は「大入り蟻掛け」で連動(ただし、金物が設定されている場合は「金物使用」で連動) |
||||||
小屋組 | 小屋梁 | 床小屋伏図 | 軒桁、小屋梁、敷梁、妻梁、梁、桁、間仕切桁、登梁 | ※3 | ||
丸太梁 | 床小屋伏図 | 丸太 | 化粧丸太は読み込み対象外 | |||
小屋束 | 床小屋伏図 | 小屋束 | ||||
火打梁 | 床小屋伏図 | 火打梁 | ||||
火打金物 | 床小屋伏図 | 火打金物 | ||||
母屋 | 床小屋伏図 | 母屋、鼻母屋 | ||||
棟木 | 床小屋伏図 | 棟木 | 谷木、隅木は読み込み対象外 | |||
※3:登梁の部位は「屋根梁」で連動、その他の部位は「小屋梁」で連動 軒桁の端部仕口は「全断面有効」で連動、その他の端部仕口は「大入り蟻掛け」で連動(ただし、金物が設定されている場合は「金物使用」で連動) |
||||||
鉛直構面 | 耐力壁 | 平面図 | 筋かい | 床小屋伏図 | 筋かい | ※筋かいの連動は下記を参照、面材の連動は下記を参照 |
準耐力壁 | 平面図 | 壁・建具 | 平面図 | 壁・建具 | ※面材の連動は下記を参照 | |
水平構面 | 床構面 | 平面図 | 部屋領域 | 平面図 | 部屋領域 | 「初期設定:構造計算条件Ⅱ」の「水平構面初期配置設定」を参照 |
屋根構面 | 平面図 | 部屋領域 | 平面図 | 部屋領域 | 直下階床領域 | |
火打構面 | ||||||
鉛直荷重 | 外壁 | 平面図 | 木壁 | 平面図 | 木壁、袖壁 | ・ 床領域線上の木壁 ・ 外部シンボルの袖壁は「高さ指定:あり」で連動 |
内壁 | 平面図 | 木壁 | 平面図 | 木壁 | ||
床 | 平面図 | 部屋領域 | 平面図 | 部屋領域 | 部屋領域の最外周を結ぶ領域 | |
屋根基準 | 屋根伏図 | 屋根基準線 | 屋根伏図 | 屋根基準線 | ||
屋根形状 | 屋根伏図 | 屋根領域 | 屋根伏図 | 屋根領域 | ※5 | |
妻壁 | 屋根伏図 | 妻壁 | 屋根伏図 | 妻壁 | ||
バルコニー | 平面図 | バルコニー | 平面図 | バルコニー | ※4 平面図 バルコニーに取りつく外部手摺の下端高、壁高が連動 |
|
ベランダ | 平面図 | ベランダ | 平面図 | ベランダ | ※4 | |
その他 | ||||||
小屋裏収納 | 平面図 | 部屋領域 | 平面図 | 部屋領域 | 部屋属性の部屋タイプが「小屋裏収納」のときに連動 | |
吹抜 | 階段、吹抜領域があっても吹抜は配置されない | |||||
線荷重 | ||||||
※4:「初期設定:固定荷重」で「バルコニー」「ベランダ」の名称を変更した場合は読み込み不可 ※5:垂木ピッチ、屋根仕上厚も連動。屋根基準線(軒高)が各階軒高レベル±1500㎜以上の屋根は変換対象外 |
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コメント | コメント | 平面図 | 部屋名 | 平面図 | 部屋名 | |
伏図特記 | ||||||
外観 | 見付面 | 自動作成 | ||||
屋根面 |
メモ
- 床組、小屋組の部材で、部材天端レベルが各階軒高レベル±1500㎜以上の横架材は変換対象外です。
- 同じ種類の横架材が交差している場合は、X方向を優先(Y方向を切断)して読み込みます。

鉛直構面の筋かいの連動についてA630410_jid_sec03
床小屋伏図の筋かいを参照する場合
「自動条件」ダイアログの「伏図も参照する」がONのとき、鉛直構面の筋かいは、床伏図の筋かいの幅、せい、タイプを参照して、構造計算側の仕様、タイプがセットされます。
仕様については、床伏図の筋かいの幅・せいと、「初期設定:構造計算条件Ⅱ」の「筋かい倍率設定」にある仕様(薄紫の行)の幅・せいを比較して、該当する仕様が割り当てられます。
平面図の筋かいを参照する場合
「自動条件」ダイアログの「伏図も参照する」がOFFで、平面図に筋かいが入力してあるとき、鉛直構面の筋かいの仕様は、「初期設定:構造計算条件Ⅱ」の「耐力壁等初期配置設定」の仕様が割り当てられます。タイプはそのまま連動します。

鉛直構面の面材の連動についてA630410_jid_sec04
鉛直構面の面材の連動には、「自動条件」ダイアログの「準耐力壁を作成する」「腰壁等を作成しない」の設定と、「初期設定:構造計算条件Ⅱ」の「連動時 面材設定」の仕様が影響します。
筋かいがある位置
準耐力壁を作成する |
筋かいのみ ![]() |
筋かい+壁構造 ![]() |
ON | 「その他の壁の場合」の面材を貼ります。 | 壁構造がある面には「筋かい壁構造ありの場合」の面材を貼ります。 壁構造がない面には「その他の壁の場合」の面材を貼ります。 |
OFF | 面材を貼りません。 | 壁構造がある面には「筋かい壁構造ありの場合」の面材を貼ります。 壁構造がない面には面材を貼りません。 |
筋かいがない位置
準耐力壁を作成する | 腰壁等を作成しない | 面材の連動 |
ON | OFF | 準耐力壁、腰壁等となる位置に「その他の壁の場合」の面材を貼ります。 |
ON | 準耐力壁となる位置に「その他の壁の場合」の面材を貼ります。腰壁等となる位置には面材を貼りません。 | |
OFF | (選択不可) | 準耐力壁、腰壁等となる位置に面材を貼りません。 |
※ 準耐力壁となる位置:平面図の木壁の位置 ※ 腰壁等となる位置:平面図の建具、たれ壁、腰壁、たれ腰壁の位置 |