基礎個別/基礎一括
鉛直荷重が基礎を通じて地盤に伝わり、かつ地震力、風圧力による引張力にも十分な耐力があるかどうか、基礎の断面寸法や配筋量などをチェックします。
エラーがある場合は断面寸法などの条件を変更しながらシミュレートし、変更した属性を部材データに反映することができます。
メモ
- 基礎の計算の適用範囲については、「個別計算の機能と適用範囲」を参照してください。

すべての基礎を計算するA630850_kks_sec01
すべての基礎を計算して、必要な部材のみ計算書をまとめて印刷するときに使用します。
対象部材は、底盤スラブ、フーチング、基礎梁です。ここでは、基礎梁を例に解説します。
「個別」メニューから「基礎一括」を選びます。
「部材算定結果」ダイアログが開き、図面に入力されている基礎が一覧表示されます。- 「底盤スラブ」「フーチング」「基礎梁」で対象部材を選ぶと、そのタイプの一覧に切り替わります。
- エラーが出ている部材を選んで「参照・変更」をクリック、または部材をダブルクリックします。
- 「基礎梁の計算」ダイアログで【長期荷重時の計算結果】を確認します。
- 「スパン」「接地圧」(または「建物重量」)など荷重を確認し、【基礎梁の設定】で鉄筋の径や本数などを変更して、エラーを解消します。
- 「確認済チェック」をONにして、「更新」をクリックします。
- 「閉じる」をクリックすると「部材算定結果」ダイアログに戻ります。
- 「結果」が「OK」になったことを確認します。
- 同様の操作で他のエラーも解消し、最後に「ファイル書込」をクリックします。
- 「個別計算ファイルの書込」ダイアログの「名称」にファイル名を入力して、「書込実行」をクリックします。
名称変更 選択したファイルの名称を変更します。一覧からファイルを選び、「名称」に新しいファイル名を入力後、「名称変更」をクリックします。 削除 選択したファイルを削除します。 - 「属性に反映」をクリックして、確認画面で「はい」をクリックします。
「基礎梁の計算」ダイアログで変更した鉄筋径などが部材データの属性に反映されます。
メモ
- 許容応力度計算において横架材、基礎部材の個別計算を行う場合は、
「許容応力度計算モード」になっていることを確認してください。
- 長期優良住宅において横架材、基礎部材の個別計算を行う場合は、
「梁基礎算定モード」になっていることを確認してください。
- 書き込んだファイルは、
「個別」メニューの「汎用計算」で読み込むことができます。
- 「部材算定結果」ダイアログを閉じるときに「ファイル書込」を促す確認画面が表示されます。
はい | 確認画面を次回も表示する設定のまま、ダイアログを閉じます。 |
いいえ | 確認画面を次回からは表示しない設定に変更して、ダイアログを閉じます。確認画面を表示する設定に戻したいときは、Shiftキーを押しながら「部材算定結果」ダイアログの「閉じる」をクリックします。 |
キャンセル | 「部材算定結果」ダイアログを閉じる操作を中止します。 |

指定した基礎を計算するA630850_kks_sec02
指定した基礎のみを計算して、計算書を印刷するときに使用します。
「個別」メニューから「基礎個別」を選びます。
- 個別計算を行いたい基礎をクリックします。
- 「部材算定結果」ダイアログが開き、指定した基礎が一覧表示されます。
※ この後の操作は、「すべての基礎を計算する」の手順3以降を参照してください。

耐力壁下となる基礎梁スパンについてA630850_kks_sec04
一覧には、計算対象となる基礎梁のスパンが表示されますが、「初期設定:計算条件」の「耐力壁下で長期荷重時検定を行う」の設定により計算対象が変わります。
OFFのとき、基礎梁スパン(柱間)に開口のある準耐力壁等が載るときのみ長期荷重時の検討を行い、基礎梁スパンに無開口の耐力壁が完全に載る場合は長期荷重時の検討を省略します(そのスパンは計算対象外となります)。
ONのとき、基礎梁スパンに無開口の耐力壁に完全に載る場合でも、そのスパンは計算対象となり長期荷重時の検討を行います。
メモ
- 「耐力壁下で長期荷重時検定を行う」がOFFのとき、耐力壁下の長期荷重時の検討は省略されますが、次の条件のとき、耐力壁下の基礎梁スパンであって計算対象となり隅部が検討されます。
木造基礎伏図の個別計算の場合 床小屋伏図の柱の属性ダイアログ(詳細)に柱脚金物が設定されていると、自動的に「建物隅部の検討(水平荷重時)」がONになり、隅部が検討されます。 構造計算の個別計算( 「梁基礎算定モード」)の場合
柱の属性ダイアログの「接合部金物(検定時)」に柱脚金物が設定されていると、自動的に「建物隅部の検討(水平荷重時)」がONになり、隅部が検討されます。

「部材算定結果」ダイアログの機能A630850_kks_sec03
2D表示/3D表示 | 図面表示またはパース表示に切り替えます。マウスの両ボタンドラッグで拡大・縮小できます。 |
底盤スラブ/フーチング/基礎梁 | ![]() |
参照・変更 | 選択している基礎の個別計算データを確認または変更します。 |
行削除 | 選択している基礎の個別計算データを削除します。 ※図面に入力されているデータは削除されません。 |
計算書プレビュー | 選択している基礎の計算書をプレビュー表示します。印刷も実行できます。 |
設計条件計算書 | 建物概要や使用材料、設計荷重など、梁と基礎の計算書以外の指定した計算書をプレビュー表示します。印刷も実行できます。![]() |
基礎設計用重量 | 「基礎設計用重量」ダイアログを開いて、基礎にかかる荷重データを確認します。 |
一覧 | 登録されている部材の属性と計算結果「OK」「NG」を一覧表示します。 「底盤スラブの計算」ダイアログ、「フーチングの計算」ダイアログ、「基礎梁の計算」ダイアログで「確認済チェック」をONにすると、結果が「未」→「済」になります。 |
エラー確認 | 「結果確認」ダイアログを開いて、構造的な初期のエラーを確認します。「初期チェック」「軸力」「基礎の設計」のエラーが表示されます。 |
ファイル書込 | 一覧のすべての基礎の個別計算データをファイルに保存します。 書き込んだファイルは、物件フォルダ(001,002…)に作成される「MkKz」フォルダに保存されます。 |
まとめて出力 | 一覧のすべての基礎の計算書をプレビュー表示します。印刷も実行できます。 |
計算書作成 | 表紙、目次、設計条件計算書も含めたすべての計算書をプレビュー表示します。印刷も実行できます。![]() |
属性に反映 | 変更した設定内容を図面の部材データに反映して、「部材算定結果」ダイアログを閉じます。部材の属性ダイアログに設定があるものが対象です。また、現在の階の部材のみに有効です。 ・「属性に反映」を実行せずに「部材算定結果」ダイアログを閉じると、変更した断面寸法などが図面の部材データに反映されないため、図面と計算書で不整合が生じます。必ず「属性に反映」を実行してください。なお、「属性に反映」は、現在の階の部材のみに有効です。 ・「属性に反映」は、部材の属性ダイアログに設定があるものが対象で、荷重設定や確認済チェックなどの設定は書き込まれません。「部材算定結果」ダイアログを閉じると、変更したこれらの情報が破棄されてしまうため、必ず「ファイル書込」を実行してください。 |
基礎梁の2D表示について
一覧で選択したスパンはラバーバンドの色、そのスパンがある基礎梁は選択の色で塗りつぶし表示されます。
選択の色とラバーバンドの色は、「共通初期設定:表示色」の「システム色」で設定されています。