部屋入力
部屋マスタで登録している部屋を入力します。
部屋線に囲まれた部屋属性を持った領域が部屋となり、部屋属性には部屋名文字や天井高、仕上などがあります。これらの情報をもとに、仕上を作成し、立体データを作成します。
「部屋」コマンドは、専用ツールバーの「部屋」の上部をクリック、もしくは「部屋」メニューから「部屋」を選んで実行します。
部屋を入力するA210300_hey_sec01
- 「部屋」をクリックします。
- 「部屋」ダイアログの「グループ」「ページ」で部屋マスタを切り替えます。
- 入力する部屋を選びます。
- 部屋の入力範囲をクリックします(入力方法:矩形)。
メモ
- 入力方法が「スパン」の場合、対象データ(通り芯、作図芯、壁芯、部屋線)の範囲内を指定するだけで、その領域に部屋を入力できます。
- 部屋名を移動するには、「部屋」メニューの「部屋名移動」を使用します。
- 部屋名を英語表記に変更するには、「属性」メニューの「部屋名切替(日本語⇔英語)」を使用します。
- 部屋面積の作図、面積の表記(㎡・帖など)については、「専用初期設定:モード」「専用初期設定:面積表-部屋面積表」で設定します。
マウスのドラッグ操作で部屋を入れ替えるにはA210300_hey_sec02
「部屋」ダイアログの一覧の部屋を図面の部屋の上までドラッグ&ドロップすると、部屋を入れ替えることができます。
部屋入力ダイアログの機能A210300_hey_sec03
1点入力 | 間崩れの部屋のとき、数値で部屋サイズを指定して入力したいときは、「1点入力」をクリックしてONにします(帖数を指定も可能)。 以下のダイアログが開くので、配置基準、部屋サイズを設定して部屋を入力します。 |
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自動 | 部屋の入力と同時に柱壁、壁仕上、床仕上を自動配置したいときは、「自動」をONにして部屋を入力します(天井仕上は配置されません)。 隣接する部屋タイプ、部屋名によって、開口部やたれ壁、カマチ、内部シンボルが配置されます。
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自動機能による配置条件は、以下の通りです。
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入力優先 | 入力する部屋が既存の部屋領域と重なる場合、後から入力する部屋の領域を優先するときは、ONにします。既存の部屋の領域を優先するときは、OFFにします。 |
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「共通初期設定:モード」の「ホール・廊下タイプの入力優先をOFF」がONのとき、選択している部屋タイプによってON/OFFが自動的に切り替わります。 | |||||||||||||||||||||||||||||
サムネイル表示 |
部屋の表示をサムネイルに変更します。 |
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部屋マスタ | 「グループ」「ページ」で部屋マスタのグループ・ページを切り替えます。これらの初期値は「専用初期設定:部屋」で設定します。 | ||||||||||||||||||||||||||||
部屋名 | 部屋名を変更します(部屋の属性変更でも可能)。初期値は、部屋マスタに登録されている名称です。
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縦書き | 部屋名を縦書きで入力するときは、クリックしてONにします(部屋の属性変更でも可能)。 | ||||||||||||||||||||||||||||
改行 | 部屋名を指定した位置で改行して、2段で入力します(部屋の属性変更でも可能)。 |
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天井高 | 天井高(部屋床高から天井までの高さ)を設定します。なお、部屋床高の位置は「床高増減」によって変わります。 初期値は、部屋マスタで部屋ごとに設定します。 |
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床高増減 | 床高(FLから部屋床高までの高さ)を設定します。初期値は、部屋マスタで部屋ごとに設定します。 | ||||||||||||||||||||||||||||
壁タイプ | 壁タイプを確認します。壁タイプは、部屋入力後に属性ダイアログで変更できます。 | ||||||||||||||||||||||||||||
天井 | 天井がある部屋とするときはONにして、天井仕上マスタを設定します。ONのとき、「一括作成」で天井伏図に天井仕上が作成されます。 1階階段・吹抜のように天井がないときはOFFにします。 |
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壁 | 内壁仕上がある部屋とするときはONにして、内壁仕上マスタを設定します。ONのとき、「一括作成」で内壁仕上が作成されます。 | ||||||||||||||||||||||||||||
床 | 床仕上がある部屋とするときはONにして、床仕上マスタを設定します。ONのとき、「一括作成」で床仕上が作成されます。 2階階段・吹抜のように床がないときはOFFにします。 |
部屋属性ダイアログの機能A210300_hey_sec04
部屋を入力後に、「属性変更」で表示されるダイアログの機能について解説します。「部屋名」、「縦書き」など部屋入力ダイアログと同様の設定は解説していません。
入替
部屋自体を入れ替えたいとき、「入替」をクリックして「部屋マスタ選択」ダイアログで部屋を選択します。
部屋属性ダイアログの内容は、選択した部屋マスタの内容で初期化されます。
塗り潰し
「専用初期設定:塗り潰し」の「部屋」と「マスタ設定色」がONのときに設定できます。「RGB」で部屋を塗り潰す色を設定します。初期値は、部屋マスタで部屋ごとに設定します。
メモ
- 部屋の床仕上に設定されている素材から塗り潰し色を取得する場合は、「床仕上取込」をクリックします。
天井高/床高増減
2×4では構造用合板の天端が FL となるため「2×4部屋」をONにすると、「床高増減」に床仕上の「仕上厚+下地厚」の値が取り込まれます。
壁タイプ
「一括作成」などで自動作成する木造壁の壁タイプを設定します。
次表のように、壁タイプにより自動作成される壁種別、管柱の柱属性、建具の額縁(平面詳細図で確認可能)が異なります。
壁タイプ | 壁属性の「種別」 | 柱属性 ※1 | 建具の額縁(初期値 ※2) |
大壁 | 大壁 | 構造柱 | 額縁あり(材質:木製など) |
真壁 | 真壁 | 造作柱 | 額縁なし |
押入壁 | 真壁 | 構造柱 | 額縁なし |
ケーシング | 大壁 | 構造柱 | 額縁あり(材質:ケーシング) |
枠タイプ | 大壁 | 造作柱 | 額縁あり(材質:枠タイプ) |
付柱タイプ | 大壁 | 造作柱 | 額縁あり(材質:付柱タイプ) |
※1 | 「構造柱」は柱壁の属性ダイアログの「造作柱」がOFFの状態、「造作柱」は柱壁の属性ダイアログの「造作柱」がONの状態を指します。 |
※2 | 額縁の初期値(取付の有無、材質)は、「物件初期設定:建具-建具一括初期値」の「額縁設定」で設定します。 |
メモ
- その他に、壁タイプの影響する箇所です。
2×4の場合 手入力した柱に対して、「属性」メニューの「柱壁一括設定」を実行すると、部屋の「壁タイプ」に応じて柱属性が構造柱、造作柱に変更されます。 伏図 壁、柱、建具によって、伏図で自動配置される部材が異なります。 - 大壁と真壁では、自動配置される間柱・吊間柱のピッチと積算情報(樹種/等級)が異なります。
- 構造柱と造作柱では、自動配置される管柱の積算情報(樹種/等級)が異なります。
- 大壁の建具には、窓台・窓マグサが自動配置され、真壁の建具には敷居と鴨居が自動配置されます。
数量コード 数量コード「C050001:壁作成タイプ大壁部屋(○階)面積」では、部屋の「壁タイプ」ごとに部屋面積が集計されます。
部屋タイプ
「玄関」「居間」「便所」など部屋のタイプを設定します。初期値は、部屋マスタで部屋ごとに設定します。
部屋タイプは次に影響します。
他社製ソフトへの連動 | 他社製ソフトなどへ連動を行う場合に使用されます。 |
クイック建具 | 「建具」でのクイック建具にて、外部・内部に建具を入力する際の玄関・勝手口などの判定、隣接する部屋の判定で使用されます。 |
収納率チェック | 「チェック」メニューの「収納率チェック」の「収納エリア」でチェックする収納率の計算に使用されます。 |
シックハウスチェック | 「読込」で読み込まれる部屋データの種別(住宅等の居室、住宅等以外の居室、天井裏等など)に影響します。 |
外皮性能計算 | 部屋属性の「居室」がONの場合に、居室区画(床面積)の居室タイプ(主たる居室、その他の居室、非居室)に影響します。 |
玄関建具
金属戸を入力したとき、建具の属性ダイアログ(初期値)が玄関建具になるような部屋属性にするときは、ONにします。
(玄関建具については「玄関建具が影響する箇所」を参照)
外部部屋
ビルトインガレージのように外部扱いの部屋属性にするときは、ONにします。外部扱いの部屋に壁仕上を自動作成すると、部屋の内部にも外部標準マスタで選択した外壁仕上が作成されます。
メモ
- 外部部屋を屋外とみなして柱壁を自動作成したくない場合は、「専用初期設定:モード」の「外部部屋を屋外とみなす」をONにします。
- その他に、外部部屋は次に影響します。
面積 建築面積求積図の建築面積自動配置、木造壁量計算の床面積自動配置などでは、外部部屋を対象とするかどうかを設定してデータを作成します。 熱的境界 外皮性能計算、温熱環境計算条件の自動配置では、外部部屋線の建具、壁は対象外となります。
居室
「居室」のON・OFFは、次に影響します。
平面図 | |
法規LVS | 居室として扱うときはONにします。
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シックハウスチェック | 居室として扱うときはONにします。 「読込」で読み込まれる部屋データの種別(住宅等の居室、住宅等以外の居室、天井裏等など)に影響します。 |
数量コード | 数量コード「B000981:部屋(全階)居室の数」では、「居室」がONになっている部屋が集計されます。 |
2×4部屋
2×4では構造用合板の天端が FL となります。
「2×4部屋」をONにすると、「床高増減」に床仕上の「仕上厚+下地厚」の値が取り込まれ、構造用合板の天端が FL±0 となるように部屋床高が変更されます。
例えば、「仕上厚+下地厚」の値が「15㎜」の場合、床高増減を「FL±15」とすることで構造用合板の天端が FL となるように部屋床高が設定されます。床高増減が「FL±0」の場合、構造用合板の天端が FL-15 となり床仕上の天端が FL となります(木造と同様)。
床下通気
温熱環境計算条件に影響します。ON・OFFにより、温熱環境計算条件で自動配置される熱的境界が異なります。
ON(床下通気あり) | 「熱的境界(床)」で配置されます。 |
OFF(床下通気なし) | 「熱的境界(土間床等)」で配置されます。 |
メモ
- 「床下通気」は、「床仕上」がONで、床仕上の床タイプが「モルタル(土間コン)」以外の場合に設定可能です(床タイプは床仕上マスタで設定)。
仕上
天井 | 「和風天井方向」は、内部天井仕上マスタの「和風天井」がONの天井仕上を選んでいるときに設定可能です。 竿縁天井の場合は、竿縁方向(縦・横)を設定します。 |
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格天井の場合は、竿縁の勝ち負けの方向となります。 縦:入力基準ラインと平行(勾配と垂直)な竿縁 横:入力基準ラインと垂直(勾配と平行)な竿縁 |
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内壁 | 「外部部屋」がONの場合は設定できません。 なお、巾木、見切のチリは「物件初期設定:壁」の【チリ】で設定します。 |
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腰壁高 | 内壁仕上マスタに腰壁が設定されているときに、その高さを設定します。 | |
付鴨居高 | 内壁仕上マスタに付鴨居が設定されているときに、その高さを設定します。 | |
見切高 | 内壁仕上マスタに見切が設定されているときに、その高さを設定します。 | |
巾木 | 内壁仕上マスタに巾木が設定されているときに、その高さを設定します。 | |
床 | 自動作成する床仕上の根太方向を設定します。「根太」がOFFの床仕上の場合は、床の荷重方向になります。
床仕上のタイプが「モルタル(土間コン)」の場合は、木造床小屋伏図、木造構造計算で根太・荷重方向が自動配置されません。 |
設備情報
内部仕上表、積算で、コンセントなど設備の数量を集計する場合は、個数を設定します。「設備情報設定」ダイアログでは「個数」のみを変更できます。
「積算」は、この「○」「×」の情報と設備の数量を参照して行われます。
ただし、積算集計マスタの「部屋・建具」タブの「設備は部屋より集計」がONの場合に積算されます。
内部仕上表/積算への連動条件 | |||
積算 | 個数 | 内部仕上表 | 積算 |
○ | 個数あり | 集計する | 積算する |
個数なし | 集計しない | 積算しない | |
× | 個数あり | 集計する | 積算しない |
個数なし | 集計しない | 積算しない |
メモ
- 設備の名称、数量の初期値は、部屋マスタの「設備標準」で設定します。
- 「積算」の「○(積算する)」「×(積算しない)」は、部屋マスタの「積算情報」の「設備用積算情報」で行います。部屋の属性ダイアログでは変更できません。
マスタ登録
部屋の属性ダイアログで部屋名称や天井高、仕上など変更した内容を、新しい部屋として部屋マスタへ登録するときに使用します。
エラーメッセージA210300_hey_sec05
メッセージ内容 | 入力できませんでした。 |
原因 | 入力する部屋が他の部屋領域内にあり、ドーナツ形状の部屋が発生する場合に表示されます。 |
対処方法 | ドーナツ形状となるような部屋を入力することはできません。 ドーナツ状にならないように、部屋を分割するなど部屋の入力を見直してください。 |