
自動配置
配置図(1面)の方位マークと平面図、屋根伏図、天井伏図から熱的境界データに必要なデータを参照データとして読み込み、熱的境界や居室区画を自動配置します。

参照データを読み込んで部材を自動配置するA560350_jid_sec01
「自動配置」をクリックします。
- 「作成階」で熱的境界データを配置する対象の階を選びます。
- 断熱方法や高さを設定します。
- 階間部を壁と同じ仕様でまとめて計算したいときは、「階間部を別仕様で計算」をOFFにします。
軒桁・胴差の仕様を壁と異なる仕様で計算したいときは、「階間部を別仕様で計算」をONにして「軒桁せい」「胴差せい」を設定します。 - 土台の検討(土台の配置)が不要なときは、「土台」をOFFにします。
土台の検討が必要なときは「土台」をONにして、「土台せい」を設定します。 - 「部材仕様設定」をクリックして、自動配置する各部の断熱等の仕様を設定します。
壁・階間・構造熱橋 外皮となる壁部分と構造熱橋の仕様の初期値を設定します。 屋根・天井 外皮となる屋根と天井の仕様の初期値を設定します。 高さ 屋根断熱時、断熱材の下端が垂木より下がる場合、垂木下端から断熱材下端までの距離を設定します。 床・基礎 外皮となる床と基礎の仕様の初期値を設定します。 建具 外皮となる建具の仕様の初期値を設定します。 材料 熱貫流率の計算で使用する各材料の熱伝導率と厚さ、外壁の空気層の熱抵抗値を登録します。 仕様 各部位の構成材料を登録して実質熱貫流率を求め、熱的境界の仕様として登録します。 仕様(基礎) 基礎部分で使用する熱的境界の仕様を登録します。 - 「次へ」をクリックします。
- 1ページ目の「床下の断熱方法」で選択した工法の基礎仕様が表示されるので、仕様や各記号の位置の寸法値を確認します。
変更する場合は、ダブルクリックして仕様や値を変更できます。 - 「完了」をクリックすると、自動配置が実行されます。
全ての階 | 平面図に入力データがあるすべての階に熱的境界データを配置します。 |
現在の階のみ | 自動配置を実行した階のみ熱的境界データを配置します。 |
メモ
- 1ページ目の項目で、天井/屋根の断熱は「専用初期設定:自動配置条件」、床下の断熱方法は「専用初期設定:床・基礎」、高さの設定は「専用初期設定:高さ」より連動します。
※ バルコニーの断熱方法は「専用初期設定:屋根・天井」の「■バルコニー仕様」で設定します。
2ページ目の設定は「専用初期設定:床・基礎」より連動します。
設定を変更して自動配置した場合は、その内容で専用初期設定が更新されます。 - 2ページ目の「基礎仕様設定」にセットされている「H1」の値が、「物件初期設定:基準高さ情報」の「基礎高」と異なる場合は、赤字のメッセージが表示されます。このときは、セルをクリックして「H1」の値を変更します。ただし、「0.40」を超える値は入力できません。
※「H2」は、「H1」を超える値を入力することができません。入力した場合、「H1」と同じ高さになります。 - 基礎高が400㎜を超えている場合、「専用初期設定:高さ」の「土台」がOFFでも、
「自動配置」をクリックすると次の確認画面が開きます。土台の検討(土台の配置)が必要なときは、「はい」をクリックして「土台」をONにします。土台を検討(土台を配置)しないときは「いいえ」をクリックします。
土台の検討が必要か不要かは、評価機関にご確認ください。 - RC/S/SRC造の物件においては、柱や梁等の構造熱橋データは自動配置されないため、
「境界」メニューの「構造熱橋」のコマンドで入力する必要があります。
- 熱的境界データまたは参照データが入力されている場合、削除の確認画面で「はい」を選ぶと、現在の熱的境界データと参照データを削除して再配置します。
ただし、構造熱橋Hと構造熱橋Lの熱的境界データは自動配置しないので削除されません。 -
リフォームプランの計画図物件データの場合、「断熱リフォーム区画考慮(部分断熱)」が表示されます。平面図で断熱化を指示した区画の範囲を読み込み、その範囲に外皮性能計算で設定した断熱仕様の熱的境界データが配置されます。

熱的境界・居室区画の自動配置条件A560350_jid_sec02
熱的境界 | モード | 配置条件 | 方位 |
壁 | ![]() |
外壁部分(外部部屋の外部側は除く) ・ 壁種別ごとに区切る ・「天井高」が「部屋属性より」の場合、FLからの天井高が異なる部屋境界で区切る ・ 開口面積は、建具の中心の位置にある壁属性に入れる |
各方位別 |
出が500㎜以上、または地袋付き(出窓壁属性の「地袋」ON)の出窓壁部分 ・ 出窓壁が取り付く外壁面積から出窓壁のくり抜き領域分を減算 ・ 出窓壁の出が500㎜未満のときは、出窓壁が取り付く外壁面積から出窓壁の建具分を減算 |
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「屋根断熱」の場合、熱的境界(妻壁)を配置 | |||
建具 | ![]() |
外部建具(外部部屋の外壁上は除く、出窓壁の建具は含む) ・ 建具属性の「日射遮蔽措置」が「障子」「外付けブラインド」の場合、「ガラス」の「装飾」に連携 ・ 雨戸付、シャッター付、内障子付の場合、「U値」の「付属部材の熱抵抗」に連携 |
各方位別 |
屋根伏図の妻壁の位置にある部屋内部の建具(窓) ・ 自動配置条件が屋根断熱・天井断熱にかかわらず、建具(窓)に対して熱的境界(建具)が配置される ![]() |
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トップライト | 上面 | ||
ドーマの建具、ガラスブロック | 各方位別 | ||
床 | ![]() |
「床断熱工法」の場合、1Fの床部分 ・「U値」の「温度差係数」は「床下側(0.7)」となり、床下側の仕様が入る ・ 土間床の部屋は「外皮面積のみ計上」がONになる ・「断熱構造となっている浴室(ユニットバス)使用」がONの場合、浴室・ユニットバス部分は床の断熱仕様が入る |
下面 |
「基礎断熱工法」の場合は、「外皮面積のみ計上」がONになる | |||
外気に接する床部分(オーバーハングや、出が500㎜以上または地袋付きの出窓壁の床部分) ・「U値」の「温度差係数」は「外気側(1.0)」となり、外気側の仕様が入る |
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「専用初期設定:自動配置条件」の「部屋毎に登録する」の「床」がONのときは、部屋ごとに配置される。 OFFのときは、同一仕様で、かつ「外皮面積のみ計上」の設定が同じ熱的境界がまとめられる。 |
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天井 | ![]() |
バルコニー直下の部屋領域(「専用初期設定:屋根・天井」の「■バルコニー仕様」の「天井断熱」がONのとき) | 上面 |
出が500㎜以上、または地袋付き(出窓壁属性の「地袋」ON)の出窓壁の天井部分 ・「天井(木天下地)」の仕様を配置 |
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「天井断熱」の場合、屋根が乗っている部屋領域 ・ 領域は部屋ごとに区切る ・ 天井勾配は自動取得しない |
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トップライト・ドーマの開口面積は自動取得しない | |||
「専用初期設定:自動配置条件」の「部屋毎に登録する」の「天井」がONのときは、部屋ごとに配置される。 OFFのときは同じ仕様の熱的境界がまとめられる。 |
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屋根 | ![]() |
バルコニー直下の部屋領域(「専用初期設定:屋根・天井」の「■バルコニー仕様」の「屋根断熱」がONのとき) | 上面 |
「屋根断熱」の場合、直上に屋根がある部屋領域(外部部屋部分は除く) ・ 屋根勾配を自動取得する ・ 屋根は、仕様・勾配が同じであれば合成される |
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「屋根断熱」の場合、トップライトの開口面積が自動取得される(ドーマの開口面積は取得されない) | |||
軒桁 | ![]() |
「屋根断熱」の場合、屋根直下の熱的境界(壁)部分 ・ 屋根の高さ、天井高が異なる場合は分割 |
各方位別 |
胴差 | ![]() |
屋根のかかっていない1Fの熱的境界(壁)部分 | 各方位別 |
「天井断熱」の場合、屋根領域が部屋内部に接する部分 ・屋根の高さ、天井高が異なる場合は分割 |
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土台 | ![]() |
「基礎断熱工法」の場合、全外周部分(外部部屋の外部側は除く) ・「U値」の「温度差係数」はすべて「外気側(1.0)」 |
各方位別 |
「床断熱工法」の場合、土間の部屋(FL=0以上の床高の床断熱の部屋を除く) ・「U値」の「温度差係数」は、外周部が「外気側(1.0)」、床裏境界は「床下側(0.7)」 |
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・ FLより床高が低い部屋がある場合は区切る ・ 基礎パッキン高を「階間(一般部)」に加算 |
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基礎 | ![]() |
「基礎断熱工法」の場合、全外周部分(外部部屋の外部側は除く) ・「U値」の「温度差係数」はすべて「外気側(1.0)」 ・「土間全面断熱」がONのとき、外皮面積用の高さに「基礎高さ-スラブ天端高」の値をセット |
各方位別 |
「床断熱工法」の場合、部屋属性の床仕上がモルタルの部分 ・「断熱構造となっている浴室(ユニットバス)使用」がONの場合、浴室・ユニットバスの周囲には配置しない ・「U値」の「温度差係数」は、外周部が「外気側(1.0)」、床裏境界は「床下側(0.7)」 |
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高さ400㎜を超える基礎のとき、「熱的境界(壁)加算分」に400㎜を超えた分の値をセット | |||
居室区画 | ![]() |
熱的境界の内側となる部屋の床 ・ 天井高さが2.1m以上の部分は床があるとみなす ・ 吹き抜け部分の仮想床は各階の床面に設ける(仮想床からの天井高が2.1m未満の場合を除く) |
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メモ
- 外皮面積を求めるための高さについては、「熱的境界の高さについて」を参照してください。
- 自動配置した熱的境界データの方位は、次のA、B、Cの優先順位で設定されます。
【A】配置図(1面)の方位マーク
【B】Aがなければ平面図の同階の方位マーク
【C】ABがなければ画面の上が真北 - 基準一次エネルギー消費量を算出するのに必要な居室区画(床面積)は、部屋属性の「部屋タイプ」を参照して自動配置されます。
居室タイプ | 部屋属性の部屋タイプ | ハッチング |
主たる居室 | 居間、台所、食事室 ※ リビングにつながるキッチンなど、建具等で区切られていない部屋を含む |
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その他の居室 | 洋室、和室、寝室、子供室 ※ これらに隣接する、区切られていない部屋を含む |
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非居室 | 上記以外 |
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